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七星羊皮
第二章
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「お風呂?」
「お湯に浸かるといいわよね」
「じっくりと浸かるとね」
「血行がよくなってね」
「身体の疲れが落ちるわよ」
「肩凝りもね」
 夏姫が悩んでいるそれもというのだ。
「癒されるわよ」
「だからお風呂屋さんなんてどう?」
「お風呂に入って身体を癒す」
「そうしたら?」
「それじゃあね」
 こうしたことを話してだ、それでだった。
 夏姫はクラスメイト達のアドバイスに従ってだった、そうして。
 休日に風呂屋に行くことにした、昆明にある風呂屋にだ。それで調べてみると昆明には何軒か風呂屋があった。
 その中でだ、いい風呂屋を探すと。
 そこで一軒面白そうな風呂屋を見付けた、そこは。
「ナシ族の湯?」
 昆明の店の風呂屋のコーナーの紹介を見てだ、夏姫は首を傾げさせた、それで学校でクラスメイト達にその風呂屋のことを話した。
「ナシ族っていうと」
「この雲南省にもいるわよね」
「我が国の少数民族よね」
 クラスメイト達も夏姫に応えて話す。
「四川やチベット自治区にもいて」
「それでよね」
「雲南にもいる」
「そうした人達よね」
「確か羌族の末裔だけれど」
 このことはだ、夏姫も知っていて言う。
「そのナシ族のお風呂屋さんって」
「どういうの?」
「どういう感じのなの?」
「一体ね」
「そのお風呂屋さんって」
「一体ね」
 こうそれぞれ話すのだった。
「どうしたお店なのか」
「気になるわね」
「私達にしても」
「そうよね」
 ここでだ、夏姫も言ったのだった。
「一体どんなお風呂屋さんかね」
「じゃあそのこともね」
「見る為に行ってみる?」
「そうする?」
「身体の疲れも癒しに」
「そうね」
 少し考えてからだ、夏姫はクラスメイト達に答えた。
「そちらにも興味があるし」
「じゃあ行ってみたらいいわ」
「どっちにしても疲れは取らないといけないしね」
「肩凝りといっても侮ることなかれ」
「重くなったら大変よ」
 たかが肩凝りではないのだ、このことは実際にだ。
 それでだ、実際にだった。
 夏姫は休日の朝にその風呂屋に行ってみた、風呂屋の看板と名前は普通だった。場所は夏姫が働いている店から歩いて行ける距離だった。
 その店に入るとだ、すぐにだった。
 見慣れない服の女の人がいた、その人はというと。
 頭には縁のないその代わりに銀色の丸い飾りのついた黒の帽子、上着は袖が広い白いもので縁は青く彩されていて襟は詰襟だ。
 そのシャツの上にブラウンの袖のないチョッキの様な服を着ていてくるぶしが見えるズボンは黒、その上に穿いているスカートは膝まででひらひらとした黒いカラーだ、やはり縁は青い。
 背中には皮の背あてがあり上の両端にある紐を身体の前で交差させて縛り付けて
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