黒魔導士
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シリルside
「いた!!」
「あそこ!!」
「ナツー!!」
俺たちはさっき落としてしまったナツさんをようやく見つけ、そちらに向かって飛んでいく。
そこには、エルフマンさんとエバーグリーンさんもいた・・・あれ?誰だ?あの男の人は・・・
「ナツー!!どうしたの急にー!!てっぺんいくんじゃなかったのー!?」
「ハッピー・・・」
「お前も落とせって言われたから落とすなんて・・・人のこと言えないからな?」
突然「俺を落とせ」って言ったナツさんもナツさんだけど、それを聞き入れて落としちゃうハッピーもハッピーだからな?
「よくわかんねぇけど・・・すげぇぶきみな匂いがした」
「匂い?」
俺にはよくわからなかったけど・・・あれ?ていうかここ・・・
「な・・・なんだこれ!?」
「一体どうしたの〜!?」
「辺り一面・・・」
「木々が・・・」
「枯れてる!?」
そう、俺たちがナツさんたちのところに来たときには、すでに周りのすべての木に葉っぱが付いてなく、枯れてしまっていた。なんなんだよこれ・・・
「・・・」
男の人は、暗い顔で俯いていた。まさか、あの人がやったのか?
「あいつの魔法なの?」
「こんな魔法見たことないよ〜」
「ただ者じゃないわね」
「相当ヤバそうな奴ですよね」
「何もんだ、一体・・・」
俺たちは男の人を見て、そう言った。でも・・・どことなか儚げな感じがするのはなぜなんだ?
「誰だか知らねぇが、ここは俺たちのギルドの島だ!!試験の邪魔をするんじゃねぇよ!!」
ナツさんは男の人に怒った口調で言う。だが、男の人は俯いたまま、これといった反応を見せない。
「大きく・・・なったね・・・」
「ああ!?」
大きくなった?何が?
「会いたかったよ。ナツ」
「!!」
男の人はそう言った。ナツさんの知り合い・・・なのか?
「うおっ!!」
ナツさんは男の人に向かってジャンプする。
「誰だてめぇは!!」
「「「「「!!」」」」」
ナツさんはいきなり、男の人をぶん殴った。え!?
「ナツくん!?」
「殴った!!」
「いきなりかよ!?」
「やると思った・・・」
「やっぱり獣ですね・・・」
ナツさんに殴られた男の人の体は、宙を舞い、回転している。半回転したところで、男の人は見事に着地を決める。
「お前なんか知らねぇ。名乗れ!!」
男の人は、その場にゆっくりと立ち上がる。その体は、小刻みに震えていて、上げられた顔は、涙で濡れていた。
「な・・・泣いてる・・・」
「痛かったのかな〜?」
ハッピーとセシリーは、涙を流している男の人を見てそう言う。
「なんて不気味な奴なの」
「すごい嫌
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