マブラヴ
1008話
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われ、あるいは戦車級がこれまでに数え切れない程の戦術機を食い殺してきたその歯を剥き出しにして飛び掛かってくる。
だが、要撃級の前腕は回避しながらT-LINKシステムで前方のヒュドラを操作し、それぞれに展開した6本のビームサーベルによって殴り掛かってきた攻撃を回避し、切断する。更にヒュドラの動きはそれだけではない。中間、後方にある4基のヒュドラもまた近くでこっちを狙っている要撃級へとビームを放ち、死骸へと変えている。
こちらに躍り掛かってきた戦車級の群れに関しては、腹部拡散ビーム砲と頭部ビームバルカン、更にはエナジーウィングから刃状のエネルギーを掃射し、纏めて迎撃する。
「甘い、甘い、甘い、甘い! その程度で俺が……このニーズヘッグをやれると思っているのか! グレイプニルの糸、起動!」
T-LINKシステムによる制御で、ヒュドラの先端からグレイプニルの糸が放たれ、周囲にいるBETAへと向かって振るわれる。
「斬っ!」
念動力を流し込まれた糸は、触れた先からBETAを切断していく。まさに斬糸の台風の様にして振るわれるグレイプニルの糸は、死をもたらす台風そのものと言えるだろう。
それでもBETAは懲りるという事をせず、ひたすら俺へと向かってくる。
「アダマン・ハルパー、展開。ナインテールモード!」
ニーズヘッグよりも巨大な鎌が、俺の意志に従い9条の鞭と化す。
「はあああああぁぁぁぁっ!」
振るわれるその鞭はグレイプニルの糸の嵐から抜け出すように伸びていき、BETAを次々に切断し、砕き、破壊していく。
そんな状態のまま戦い続けること、数十分。気が付けば中衛に存在していた筈のBETAの姿はほぼ消え去っており、残るのは数万を超えるBETAの死骸のみだ。
「……ふぅ」
T-LINKシステムによる探査で、周囲に生きているBETAの姿がいないのを確認。勿論これだけのBETAの数だ。離れた所にはまだBETAの生き残りがいるが……
「ファントムッ!」
その言葉と共に、先程の戦闘の途中でヒュドラへと戻ってきていたファントムが再び射出。まだ生き残っているBETAへと向かってビームソードを展開しながら突っ込んで行く。
T-LINKシステムによる制御である以上、48基のファントムは全てが俺の手足の如く動く。この辺の念動力を使った武器のコントロールに関しては、これまで幾多もの戦場を乗り越えてきただけあってかなりの自信がある。
その自信を示すかのように、ファントムは戦車級、光線級、闘士級、兵士級といった、先程の攻撃からでも何とか生き延びていたBETA達を次々と屠っていく。
中衛の主力にして戦術機に対抗する為の切り札でもある要撃級に関しては、さすがにニーズヘッグよりも大きいその巨体を
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