メスト
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い」
男は右手を前に出し、二人に近寄らないように言う。
「何を言ってやがる」
「わかった。出ていくよ。だからお願いだ、僕に近づかないで」
男は抵抗するでもなく、そう言った。
「何なの?こいつ」
「放っておいていいのか?」
エルフマンとエバーグリーンは、この男の不思議な雰囲気に、何かを感じていた。
「うっ!!・・・だ・・・ダメだ・・・」
すると、男は突然震えだし、頭を抱える。その呼吸は、先程までとは違い、大きく乱れていた。
「死の捕食が・・・来てしまう・・・」
そう言うと、男の体から、黒く、禍々しいオーラを纏った波動が放たれる。
それは、木々を枯らしながら二人へと襲いかかる。
「伏せろー!!」
「ふが!」
「んあ!」
二人に闇の波動がぶつかる直前で、先ほどハッピーに落とさせたナツが現れて、二人を伏せさせる。
闇の波動は、三人の上を通過して、辺りの草木を枯らした。
ナツは少し体を起こし、男の方を見る。
男も、ナツの方をただただ見つめていた。
「な・・・」
「?」
男は突然、目から涙を流し始める。
「ナツ・・・」
男はずっと求めていた相手を見つけ、その者の名前を呟いた。
名前を呼ばれたナツは、男の方を見つめ・・・
「お前は・・・お前は誰だ!!」
自分の名を知る、見ず知らずの男に、そう叫んだ。
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