メスト
[1/7]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
少し遡り、天狼島周辺にて・・・第三者side
「あれが天狼島よ」
「しかし、本当についてきちまってよかったのかよ」
「いいのよ。見学するだけだし」
シャルルとリリーは、シリルたちが昇格試験を行っている天狼島へと向かっていた。
「ウェンディたちのことが、心配なんだな」
「っ!?私はあんなに反対したのに!!あの子!!」
シャルルは顔を真っ赤にして怒鳴る。リリーはそれを見て、やれやれとため息をついた。
「あれは一週間前のことだったわ」
シャルルは一週間前、メストがウェンディを誘い、ウェンディがそれを受けてしまった話をした。
「・・・で、結局ミストガンの代わりに、メストを手助けするんだって聞かなくなっちゃって」
「それでお互い、一週間も口を聞かんとはね」
「見かけによらず頑固なのよ」
「あんたもな」
ウェンディを頑固だと言ったシャルルにリリーは突っ込む。
「メストがどんな奴なんて、私はどうでもいいの。この試験とか言うもの自体が、すごく嫌な予感がするのよ」
「例の予知能力か」
「どうかしら。断片的すぎて、なんとも言えないけどね・・・」
シャルルは暗い声でそう言う。確かに未来の映像は断片的だったが、それでも、あまりにもマイナス要素にしか見えない映像ばかりだったため、シャルルは相当不安になっていた。
「俺は、そのメストって奴の方が気になるな」
「え?」
リリーの突然の呟きに、シャルルは?を浮かべる。
「王子の弟子・・・なんか引っ掛かる・・・」
リリーは顎に手を当てて、自分の感じている違和感の正体を考えていた。
一方、そのメストとウェンディはというと・・・
「ぶほぉっ!!」
「メストさん!!」
グレイとロキに倒されて気絶したメストが目を覚ます。それを見て、ウェンディは少し安心する。
「まさかこいつらが、こんなに強かったなんて知らなかった」
「そりゃあ強いですよ」
メストは岩にぶつけた頭をさすりながら上体を起こす。メストはそのまま、勢いをつけて立ち上がる。
「だが!我が師ミストガンのあとを継ぐため、 俺は負けられない!!
かかってこい!!グレイ!!ロキ!!」
メストはそう言いながら構えるが・・・
「あれ?」
そこにはすでに、グレイとロキの姿はなく、メストとウェンディの二人しかいなかった。
「あの・・・私たち負けちゃったんです・・・」
「知らなかったー!!」
ウェンディに結果を教えられメストは頭を抱えて叫んだ。
「メストさんが気絶している間に、グレイさんたちは先へ」
「・・・・・はぁ〜あ
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ