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スレンダーマン?がダンジョンに潜るのは間違っているだろうか
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は一体どんな効果が・・・」
「あぁ、まぁそのなんと言うかシンプルでね、珍しいことこの上ないんだけど・・・」
ヒルコ様は目を逸らしながら言う。なにやら不穏な空気だ。
「もったいぶらずに教えてくださいよぅ。まさかとてつもなく強いとかですか!?これを使えばどんな敵もイチコロ!みたいな!?」
「いや、そうではなくてね、説明がたったの一文だったんだ。敵の視界を自分に固定させるというね。」
「・・・そ、それだけですか?もっとこう何かすごいの効果とかは・・・」
「ないね。それだけのようだよ。」
「そんなぁ・・・」
期待があっただけに中々ショックだ。それに敵の視線を集めるだけなんて最早呪いの類ではないだろうか。
「そう気を落とすなよ、ヤス。ひょっとしたらいつか役に立つかもしれないじゃないか。」
「そうかもしれませんけど・・・」
「さて、私はもう寝るとするよ。」
ヒルコ様が背から降り杖を持って立ち上がる。一方私はもうしばらくは立ち上がる気にはなりそうに無い。期待の後の絶望はかなり心に沁みる。
「君も疲れたろう、早めに寝ることをお勧めするよ。」
「はい・・・お休みなさいヒルコ様・・・」
「ああ。お休み、ヤス。」
そう言いヒルコ様は部屋から出る。リビングに残るのは私のみとなった。
もう寝よう。今日は疲れたし寝て起きれば気分も変わるだろう。
ヤスは立ち上がり魔石灯の明かりを落とす。部屋には暗闇と静寂のみが残った。
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