番外編 再会
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食事を終えた後、見学を終え、帰宅するとテイルモンはある屋上にいた。
ヒカリもパートナーのことを案じて、供にいた。
ここは、自分がパートナーデジモンとしての使命を思い出した場所であり、同時に……。
テイルモン[(ウィザーモン…)]
自分を庇って死んだ友。
何故かツカイモンを見るとウィザーモンを思い出してしまう。
ウィザーモンはもういないのに…。
ウィザーモン『無事か、テイルモン……?』
テイルモン『ウィザーモン……すまない……』
ウィザーモン『何が、だ……?』
テイルモン『こんなことに巻き込んで……』
死にかけのウィザーモンに対して耳を垂らし、テイルモンは懺悔した。
もしも自分があの時ウィザーモンに声を掛けていなければ、ウィザーモンは死ぬことはなかった。
もしも自分の勝手な都合でウィザーモンを振り回したりしなければ、ウィザーモンは命を落とすことはなかった。
全部全部、自分のせいだ……。
テイルモンは普段の澄ました顔を取り繕うことも忘れ、ただただ涙を落とし続ける。
それなのに、ウィザーモンは静かに口を開いた。
ウィザーモン『いいんだ……』
トレードマークの帽子は吹き飛び、隠していた継ぎ接ぎだらけの顔が露出してしまっていたけれど、それでもウィザーモンは未練すら無いと言うかのように笑ってみせた。
ウィザーモンは確かに笑った。
悔いなどありはしないと言うかのように。
ウィザーモン『君に会わなかったら…私は、意味の無い…命を、長らえただけ……。君に会えて、良かった…。』
テイルモンに出会わなかったら、意味のない命を長らえただけ。
確実に死に向かっているはずなのに、ウィザーモンは笑みを崩さなかった。
テイルモン『ウィザーモン…、』
ウィザーモン『ありが…とぅ…。』
あの時テイルモンはやっと気付いたのだ。
ウィザーモンという存在が、自分をどれだけ救ってくれていたのかを。
一人ぼっちだった自分に、ひっそりと寄り添っていてくれた。
全てを拒絶していた自分の心を、救ってくれた。
パートナーのヒカリと、巡り会わせてくれた。
彼はずっと、自分を守ってくれていたのだ。
人生を終える、その時まで。
テイルモン[ウィザーモン………]
ヒカリ「テイルモン……」
ウィザーモンのことを思い出していたことに気付いたヒカリはテイルモンを抱き上げようとした。
その時である。
ツカ
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