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ガンダムマスター シンデレラ達の探訪記
第一話『シンデレラ始動』
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だってそうなのだから…。

 「あのすみません、ちひろさん。楓さん達は一体…」

 未央ちゃんが遠慮もせずに、皆の内心を代弁するかのようにちひろさんに尋ねた。でも、私達も気持ちは同じで、心の中で疑問になりながらもちひろさんを見つめた。

 「楓さん達は…アメリアス事件で負った傷を癒すべく、プロデューサーの指揮下の元で待機中。傷が治り次第、私達と同じく行動をするようです。それまでは私が艦長代理となります」

 ちひろさんは一瞬言葉を濁すも、意を決して未央ちゃんの疑問に答えて行く。

 「そうなんですか…」

 未央ちゃんはかくん、と顎を落とした。私達も動揺してしまう。

 「…となると、私達の部隊は二人になって厳しくなりますね」

 肇ちゃんが表情を顰めて、悩むような声を上げた。実際に藍子ちゃんや茜ちゃん、みりあちゃんはMSのパイロットを務めており、藤原隊に所属してた。その為、その三人が抜けるとなると肇ちゃんの部隊は一気に戦力がダウンしてしまう事になる。

 「肇ちゃん、その件なら大丈夫です。直にアプロディアから人員補強の形で二、三人新しく手配して貰えるみたいなので…。もう既にその一人が到着しています。入って来てください」

 ちひろさんが自信に満ちた表情を浮かべて断言するかのように言い切ると、ブルーフィングルームの入口を見つめて入ってくるように促す。
 私達はその人物が誰なのか興味を持ち、視線を送った。 プシューと音を立てながら、開く自動ドア。完全に開くと同時に、小さな一人の少女が様子を窺うようにこちらを覗いてきた。その両頬は羞恥心で赤面しており、瞳はうるうると揺れていた。

 「あ…」

 その彼女の小動物を思わせる動作にある一人の仲間が脳裏に思い浮かぶ。そうだ、この子…美穂ちゃんに似てる…。
 当の本人である美穂ちゃんはそんな風に思われている事も知りもせずに、隠れる少女に対して小声で「可愛い」と呟いていた。
 でも、私が感じたのはそれだけじゃなかった…。

 「ッ…!?」

 一瞬、脳に一つの閃光が走るとその痛みで顔を顰めるも、直にその閃光が走った原因である少女を見つめた。凛ちゃんも同じであったのか、新入りの少女を凝視していた。
 もしかして、この子…私や凛ちゃんと同じNT…。

 「こちらに来て自己紹介をお願いします、由愛ちゃん」

 その急かすようなちひろさんの声に彼女は小さく動揺を見せるも、小さく決意を決めてちひろさんの元に歩いていく。その足取りは固く、緊張で表情が強張っていた。そして、ちひろさんの元に辿り着き、自己紹介を始めた。

 「わわわ…」

 「由愛ちゃん、落ち着いて…。一回、深呼吸して」

 緊張の余りに頬が固まってしまい、上手く話せないのか…一つの単語
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