序章1 出会い
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今度は横薙ぎに斧を振る。物凄いスイングに圧倒さそうにもなるが、ただ勢いが強いだけの攻撃だ。
(身体を少しひねって回避したと同時にカウンターの一撃を与えて………!!)
そこで気が付いた。後ろには女の子がいるのだ。無闇に避けては彼女まで害が及ぶかもしれない。
そう考えた俺は剣を盾のように構え相手の攻撃を防御した。
「ぐっ…!?」
重い衝撃が身体全体に響く。何とか体勢を崩されないように踏ん張ったが、身体全身が痺れているように感じるほどの衝撃だった。
「ほう………俺の攻撃を受け止めるか」
「はああ!!」
しかし休んでいるわけにはいかない。さっきは防げたがそう何度も上手くいくとは限らない。ならば相手に攻撃される前にこっちから攻撃しなければと考えた。
「なっ!?速い!!」
力ではかなり劣っているだろうが、速さなら断然俺の方が速かった。
「ちっ!?」
しかし流石に相手が相手であるだけに対応もうまい。俺の動きを先読みし、回避するのを諦め、防御に徹した男は俺の斬撃を俺を見ずに受け止めた。
「だあああ!!」
「くうっ!?」
攻撃を受け止めた男は足で俺の腹を蹴ってきた。武器にばかり目が行っていた為、無警戒だった俺は避ける事も守ることも出来ず攻撃を受け、相手から距離を取ってしまった。
「まだだ!!」
そんな俺をちゃんと確認もせずすかさず斧で斬りかかる。モーションが大きいので普通ならいとも容易く避けられるが、蹴りを受け完全に動きが止まった所を狙われたので回避が出来ない。
「ぐっ!?」
相手の攻撃を剣で受け止め大きく仰け反ってしまった。
「終わりだ」
仰け反った俺に対して止めと言わんばかりに斧を振り下ろす。
「こなくそ!!」
俺は後の事は気にせず思いっきり地面を蹴った。
体勢を崩していた為地面に背中から倒れ込むような形となるが気にしている余裕は無かった。
ドスン!!と斧は目標から外れ、地面を抉る。
「うっ!?」
完全な直撃こそ避けたが衝撃が俺を襲い、多少避けきれなかった腹部に痛みを感じた程度致命傷には程遠い。
「がっ!?」
………が背中から倒れ込んだ衝撃がキツかった。
「運が良いな……」
「大丈夫ですか!?」
相手の声が聞こえた後、女の子の声が聞こえてくる。
「あ、ああ大丈夫………!!」
心配させまいと少し苦しかったが強目な口調で答えた。
「血が出てます!!」
少女の言う通り、落ちていた石に当たって怪我をしたのか、腕から血が流れていた。
「これくらい大丈夫だよ」
感覚もあるし、痛みも麻痺しているみたいで、戦闘に支障はない。
「ちょっと待って下さい」
そう言って手
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