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ファイヤーエムブレム 疾風の剣士
序章1 出会い
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かつて『人』と『竜』が共存する大陸があった。彼らは共に英知を持ち住処を侵すことなく穏やかな生活を営んでいた。
しかし突然『人』の侵略によってそのバランスは破られる。
どちらともが大陸の覇権をかけ争い、それは大自然の理をも変化させるほどの大戦となった。
のちに『人竜戦役』と呼ばれる戦いである。
その結果敗れた『竜』は 大陸から姿を消し、『人』は戦いの痛手を乗り越えて、大陸全土、そしてそれに連なる島々へ着実にその勢力を伸ばしていった……




それから千年近い時が流れ………




大陸エレブ。
そこには天敵をもたぬ『人』が広がりいくつもの文化を築きあげていた。
まず西に大陸一はなやかで高度な文化をほこる『エトルリア王国』
東に派手さはないが堅実な文化と質実剛健な気風をよしとする『ベルン王国』
この二つの王国が中心となりそれにはさまれるかたちで小勢力が続く。
複数の領主たちが手を結び、二大王国に対する『リキア同盟』
民と共に荒地を切り開く『イリア』地方の諸騎士団。
広大な草原を馬で駆けめぐる『サカ』地方の諸部族。





そして物語は『サカ』の草原から始まる………





風が吹き抜ける。見渡す限りの草原に広い景色。流れる風と共に馬に乗り、狩りをして、親父や母に剣を学び、1日が終わる。
他の国のような優雅な生活とは真逆な生活。
それに不満は無かったし、俺自身好きだった。

だけどそんな生活は長く続かなかった。大国ベルンの動きで世界情勢が変化していき、いつ戦争が始まってもおかしくない様な状態。俺が住んでいる場所、『サカ』も例外ではなかった。

そして彼女と出会ってから事態は大きく動き出すのだった………





ファイアーエムブレム 疾風の剣士




「ゼオン、何をボーっとしている、さっさと行くぞ」
「あいよ」

森の中を2頭の馬が並んで進んでいた。その馬には男がそれぞれ乗っており、とても顔が似ていた。

「全く、お前は呑気だな」
「親父に似たんだよ」

遠くにいる親父に追い付き、声を掛けた。腰には親父がいつも使っている鉄製の剣。俺も同じのを使っているが、親父のは良い感じに年期が入っている。

「これでガベラ一族は殲滅出来たかな?」
「分からない、結局何人かは逃がしたし、親玉のガベラは見なかったしな」

そう悔しそうに呟く親父。俺達は最近この辺りで活発に活動するガベラ一族の山賊狩りを行っていたのだ。
ガベラ一族は俺達の様な様々な遊牧民族が住む『サカ』で暴れまわっている山賊グループで、個々が強いわけでは無いのだが、数も多く、中々根絶やしに出来ないでいた。
俺達が住む部族はサカの大都市ブルガルよりも左に位置する草原で、その下にサカと
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