第6話 小さき騎士との出会い
[2/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
ガタッ!!
「「「本当に!?」」」
僕と姉さん、そしてゼノがそろえて言う、休みなんて何ヶ月ぶりだろうか……!
「お、おお。最近忙しかったし休みも必要だろ?」
「だが何処に行くのだ?我々はあまり目立つ所には行けないぞ」
今まで黙っていたレオがそう言う、自分達は世間でも嫌われている猟兵団……ましては「西風の旅団」という名は遊撃士や軍の関係者なら知っていて当然なのだ、だから大きな街に滞在すると必ず警戒される。
「お前ら、街以外で行きたい所あるか?」
「俺は酒飲める所なら何処でもええわ」
「……俺もそれでいい」
団長の質問にゼノとレオは即答した、この二人花より団子だよね。
「今は夏だし涼しい所がいいわね」
「わたし、水遊びがしたい」
「涼しい……水遊びか、う〜ん……」
姉さんとフィーは水辺がいいらしい、今は夏真っ盛りだし僕もそれに賛成だね。
「海……はちょっと遠いか。川も泳げそうな所はねえな」
このアジトは『公都バリアハート』の郊外にあるので海はちょっと遠いかな。あ、そうだ!
「団長、僕に考えがあるんですが……」
「ん?」
ーーーーーーーーー
ーーーーーー
ーーー
「うわぁ……!」
うっすらと霧の中から現れた広大な湖…今僕たちは『エベル湖』に来ていた。
『エベル湖』とはクロイツェン州にあるアルゼイド子爵が納める領地にある広大な湖で、そのほとりにあるのが『湖畔の町レグラム』。南部にあるサザーランド州に向けての水上定期船が出ておりバカンスに来る利用者も多いらしい。
猟兵である僕たちは町には入れない、レグラムには遊撃士のギルドもあるからね。だから今僕達がいるのは町の反対側にある場所だ。
男性の団員達はほとんど水着姿になっている、やっぱり皆凄い身体だよね。レオや団長は当然として意外とゼノも逞しい身体をしている、着痩せするタイプなのかな?うう、僕も鍛えてるけどやっぱり皆と比べたら貧相だよね……
「でもボン、ようこないな場所知っとったな」
水着姿になっているゼノがそう聞いてきた。
「うん、レグラムには『光の剣匠』がいるからね、興味があって調べてたら知ったんだ」
「ああなるほどなぁ、ボンも剣使うてるしそりゃ興味がでるわな」
『光の剣匠』とは帝国を代表する剣士であり剣を志す者なら聞いたことのある二つ名だ。アルゼイド流と呼ばれる帝国二大剣術の一つ、ヴァンダール流と双璧をなす流派を受け継いでおりその実力は大陸最強クラス……まさに達人というべき人物だ。
「ふふッ、おまたせ」
あ、姉さんや他の女性団員の皆
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ