暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
マブラヴ
1006話
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と目の前で見せつけられただけに、格納庫にいるテロリスト共は混乱の極地に陥っていた。
 まぁ、0.001mm程度まで細くしているスライムだ。普通に人間の目で確認する事が出来ないのは当然だろう。
 そこまでは俺の予想通りだった。だが、最後に残ったF-15へと向かってスライムを伸ばそうとした時、それは起こった。

『誰だ、誰がやっている! お前か、お前等かぁっ!』

 唯一残っていたF-15からそんな声が聞こえてきたかと思うと、突然突撃砲を手に取って銃口を向けたのだ。……俺の隠れているコンテナの方ではなく、格納庫にいる仲間の筈のテロリストへ。
 戦術機の動きをスライムの熱探知で捕らえていた俺としては、テロリストといえども生身の人間が殺される場面は見たくないと思いつつ、コンテナの影から前に出る……筈もなく、寧ろテロリストを処分してくれるのなら助かると判断して、スライムで攻撃するのを一旦止める。
 そして周囲には突撃砲を放つ音とその弾丸が着弾する音。何よりもテロリスト共が上げる悲鳴に包まれる。

『馬鹿、止めろ! 味方を撃つ奴がぁああああああああ、俺の、俺の足が……足があああああああっ!』
『おい、大丈夫か! ちぃっ、こんなに簡単に混乱しやがって。おい、他の戦術機……は駄目か。しょうがない。一旦格納庫を出る……』

 その声は最後まで言われることなく銃声によって途切れ同時に再び上がる悲鳴。
 そのままどのくらいが経っただろう。5分? いや、精々2分ってところか。
 突撃砲には元々それ程弾が入っていなかったのか、既に銃撃の音は聞こえてこない。
 F-15もそのまま突撃砲を持っていても意味はないと判断したのか、弾倉が空になった突撃砲を投げつける。……俺のいるコンテナのある方へと向かって。
 この行為自体は恐らく完全に偶然の産物であり、別に狙った訳でもないのだろう。
 だがF-15の取った行動は最適であると言っても良かった。
 別にこのままここにいても、何がある訳ではない。混沌精霊である以上、俺に物理攻撃は効果がないのだから。
 だが、生憎とスライムは別だ。いや、スライムである以上物理攻撃で潰されたとしてもどうにかなる訳ではない。それでも一瞬は動きが途切れるし、何よりこのままコンテナに潰されるというのはシャドウミラーの代表という立場である以上は御免被りたい。
 そう判断し、スライムをそのまま空間倉庫の中へと収納すると、突撃砲が命中する前に自分からコンテナを突き破って隠れていた場所から姿を現す。
 そんな俺と入れ違いにコンテナへと突撃砲が命中し、破壊されているのが見えたが……まぁ、俺が破壊したコンテナの分の罪もあのテロリストに被って貰うとしよう。
 そうして突然姿を現した俺を、当然向こうは怪しんだのだろう。どこか引き攣ったような声
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