暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
マブラヴ
1006話
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お別れするような戦い方じゃ駄目なんだろうか。……駄目なんだろうな。
 どう考えても、それは小破どころではなく大破だ。いや、下手をすればその場で廃棄される事になる。
 となると、スライムを使って直接装甲の隙間から侵入させてパイロットを処理するか?
 だがコックピットは基本的に密閉されている。それを考えるとコックピット近くの装甲を貫通して中にいるパイロットを襲撃するしかないな。
 これなら多少コクピットが破壊されるが、小破の分類に収まるだろう。
 ……コックピットを貫通するような損傷でも小破で済むよな?
 まぁ、もし駄目だとしても、その辺に関してはこの基地の奴らに修理を頑張って貰えばいいだろう。そもそも、本来であれば基地の中で恭順派と難民解放戦線の連中を捕らえる事が出来なかったのが、今回の騒動が起きた原因なのだから。
 シャドウミラーとしても、今回のようにアナログ――あるいは原始的――な手段で向こうが連絡を取り合っている時の対抗手段を何か見つけないといけないだろう。
 そんな風に考えつつ、最初に狙う戦術機を選んでいく。
 出来れば自分達が攻撃を受けているという認識がないまま、一気に片付けたい。となると動いていない機体を纏めて処理し、少しでも発見されるのを遅らせるべきか。
 そう判断し、スライムで動いていない戦術機を探知してそれぞれに細い状態のままにスライムを伸ばしていく。
 待機している戦術機の数は、5機。動いているのが7機だというのに比べれば、大体半分ちょっとってところか。
 その動きの止まっている戦術機の全てにスライムを伸ばし、足首から足へ、太股、腰、胴体、コックピットという風に伸ばしていく。
 戦術機が一ヶ所に固まっている訳じゃない以上、当然スライムを取り付かせるのにも若干の時間差があるものの、数mmから0.001mm程度に細くされたスライムではテロリスト達に気が付かれる筈もない。
 そのままスライムが戦術機にとりついてはコックピット付近で待機し……そして、最後の1機、もっとも遠い場所にいる戦術機に取り付き、準備が完了したところで言葉を発する。

「死ね」

 短い一言。だがその短い一言で俺の意志に従ったスライムは鋭い切っ先を戦術機の装甲へと向け、コックピットまで貫通して一気に戦術機のパイロットへと突き刺さる。
 色々な意味で趣味的なパイロットスーツだが、その機能は本物だ。銃弾程度であれば防げるというその頑丈さは、微妙にレモン達技術班も調べていた事がある。
 ……結局女のパイロットが多いシャドウミラーとしては、ボディラインが強調される戦術機のパイロットスーツよりシャドウミラー製のパイロットスーツの方がいいという判断で実用化はされなかったが。
 ただ、技術班の中でも数名がまだ戦術機のパイロットスーツの研究を続けている
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