吸血鬼でも武器を使う
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でーす」
「ギチ…ギチギチ……ギチ…」
トレイの上には青い湯気の立つ鍋。それを裏子が運んでいく。すごく、体に悪そうです…
っていうか、目はいっぱいあるけど口はどこ!?どうやって食べるの?
食べてるところをジロジロ見るわけにはいかないけど、ものすごく気になる……
「へぇー!そうなんだぁー。それは大変だったねー!」
「ギチギチギチ……ギチギチ…ギチ……」
「うんうん、わかるわかる!そういう時困るよなー!」
後ろのテーブルを気にしてたら裏子と百目木が楽しそうに(?)
談笑しているのが聞こえてきた。
「あの〜、百目木と裏子って意思疎通できてるの?」
おずおずと飛白に聞いてみる。
会話してるように見えるけど、適当に相槌打ってるようにも見える。
「ああ、あれね。慣れれば、言ってることが分かるようになるよ」
こともなげに飛白にそう言われた。
私には「ギチギチ」と何かが軋むような音にしか聞こえないんだけど‥‥
「ホントに!?なんて話してるの?」
「ホントだよ。最近子供に百目木が見つかっちゃって、大泣きされたって話をしてるんだ」
「え〜うそだぁ〜」
確かに突然出会ったらびっくりして腰が抜けるか、泣いちゃいそうな見た目だけど‥‥
ああいうのが人目につくようなところに出現するなんて、想像できないよ。
「ホンマやで、追いかけるわけにもいかへんで、エライ難儀したっちゅうてるんや」
「裏子ちゃんが戻ってきたら、聞いてみるといいよ」
んごーが説明に加わってきた。うーん…2人がいうならそうなのかなぁ・・・
でも、どう聞いてもなにかの言語には聞こえないんだよねぇ‥‥私が人間だからかな?
「他にも、日本語じゃない人たちがお客さんにいたりする?」
「んー、たまにおるけど、たいがいは外国語程度や」
「え?んごーは外国語、話せるの?」
こんなベタな関西弁しゃべってるのに? んごーは国産のあやかしじゃないの??
「ワイか?ワイはヨーロッパやったら、だいたいなんでも話せるで。
あとはグロォンギィリタン語」
「は?ぐ、グローン?」
「グロォンギィリタン語。ワイが妖怪まとめとった国での公用語や」
「ああ、僕が潰した国か。あの時は悪いことしたね」
「あの時は実に楽しかった」とすごくいい笑顔で飛白は笑う。
「全然悪いと思ってへん顔で謝ってもらいたないわ!」
「んごーって妖怪の国から来たの?」
どこにあるんだろう?異次元とかかな? あやかしの国の言葉‥‥ちょっと興味あるかも。
どんなのかな?グローンギーリタン語っていうんだから、グローンギーリタン国の言葉?
「ただの国民とちゃうで!元は数千の妖怪束ねてた妖怪の王様や!」
キラーンと目を
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