神の宴
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緑の髪に翡翠色のドレスを身に纏った女神
その瞳は緑玉で、溢れんばかりの双丘を胸に抱えていた。
「あ、イズン! 久しぶりだね!」
「そうね。元気だった?」
「もちろんだよ! 僕のファミリアは絶好調なんだからね!」
「なら、今後とも御贔屓にしてね?」
イズンはそう言って、ふふっ、と笑った。
【イズン・ファミリア】はオラリオないで野菜などの食料品を扱うファミリアだ。
【デメテル・ファミリア】も有名ではあるが、僕はやっぱり、天界の頃から中のいいイズンのところに注文している。
それに、イズンのところの団長とパディは仲が良いらしいし。
「そう言えば、あなたのファミリア、新しい眷族が入ったらしいわね?」
「うん。 スウィードって子だよ。 皆が許可しただけあって、筋はいい」
【アイアム・ガネーシャ】へと入りながらイズンと話を続ける。
最近はどんなことがあった、とか、眷族の子がこうなの、とかそんな話だ。
中には自慢話もある。
「ねぇ、バルドル? あなたのところの執事君、うちに改宗させる気はない?」
「いくらイズンのお願いでも、それはダメだよ。パディはうちのライフラインなんだから」
そう言うと、イズンは、そう、と一言残念そうに言葉を漏らした。
パディはほんと、いろんなところが欲しがる万能執事だ。
あの子とヒルが幼馴染みだなんて、とてもじゃないけど考えられないほどに、だ。
……まぁ、それ以上に驚くような子がいるんだけどね
「あら、イルマタルじゃないの」
「おう? なんじゃ、お主らも来ておったか」
「イルマタル、久しぶり〜」
ようようと向かった先は、既に料理に手をつけている男装の麗人。
【イルマタル・ファミリア】主神、イルマタルである。
「ほれ、お主らも飲め。 駆け付け一杯というやつよ」
「そうさせてもらうわ」
「あ〜、うん。少しだけならね」
近くにいた【ガネーシャ・ファミリア】の団員の給仕に頼み、ワインを貰う。
「なんじゃい。バルドル。 ノリというのが悪くないか?」
「イルマタル。バルドルはあまり飲むと……その、ね?」
「……おお、そうじゃったな! いやしかし、あれはあれで楽しいぞ?」
「僕が恥ずかしいんだよ!」
カカッと笑うイルマタルに、思わず叫んだ。
昔から治らない、酔うと変な小躍りをしてしまうという変な癖
これで、これまでどれだけ他の神達の笑い者にされてきたことか……!!
「まぁまぁ、そうカリカリするでない。 ほれ、ここの料理はうまいぞ?」
「……フンッだ」
食べ
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