神の宴
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あれ? リリアは?」
そう言った瞬間、全員の視線がハーチェスさんに集まった。
「………」カタカタカタカタカタカタカタカタカタカタ
……めっちゃ動揺してる
「……なあ、変な匂いがしねぇか?」
「そういえば……これは、食堂の方ですかね?」
そして、俺達は気付いた。
パディさんがいないこの現状
いつも料理を作る人がいない今の状況
ここにいないリリアさん
そして、食堂から漂ってくるこの匂い
「ま、まずい、逃げないと……!!」
「くそっ! 何で今まで忘れてたんだよっ!」
いち早く危険を察知した俺とヒルさんが玄関へと駆け出そうとし……
襟をハーチェスさんに捕まれる
「ハーチェスさんっ!?」
「団長っ!?」
「……また今年も、皆で逝こうね」
やっぱりこの人ぐるだった!!
アルドアさんとデルガさん、加えてスウィードはもうすでに沈められており、床に倒れてピクピクと痙攣していた
「さぁ!皆!今日は私が作ったわよ〜!」
そして聞こえるリリアさんの声。
俺にはあれが死を告げる呪いにしか聞こえてこない。
「……さぁ、皆で逝こう」
ハイライトの消えた目で俺達五人を引きずっていく。
ーーーーーーーーーー
「ん? 今、悲鳴が聞こえなかったかい?」
「? いえ、僕には何も」
「そうか……なら、気のせいかな」
「どうなんでしょうね……っと、バルドル様、到着いたしました」
「うん、ありがとう」
パディにお礼を言い、僕はよっ、と馬車から降りた。
今日はガネーシャのやつが開いたパーティー。怪物祭の前には必ず開いてるから、毎年ここにくるけど、相変わらずあいつのホームはでかいや
【ガネーシャ・ファミリア】ホーム、【アイアム・ガネーシャ】
三〇Mもある象の建物はまさに異質で奇怪。
僕も、初めに顔を出したときはビックリしたものだ。
「それじゃパディ。 帰りも宜しく頼むね」
「畏まりました」
執事らしく頭を下げるパディに、うむ、と満足気に頷いた僕はそのまま【アイアム・ガネーシャ】の入り口に向かう。
ちなみに、何を思ってそうしたのかは分からないが、この建物の入り口は座った象の股関部分である。
「たくさん来てるな〜」
ここまで来る間に、親交のある神と言葉を交わしながら入り口へと歩を進める
僕と同じく、今回の宴に呼ばれた神達が続々と股間を潜っていく。
「あら、バルドルじゃないの」
僕が知り合いはいないかと辺りを見回していると、不意に後ろから声をかけられた。
振り返ってみると、深
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