六十二話:プリンセシア
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らにはよく見てみると力のほとんどが使えない状態に追い込まれている。
一体何があったのかと興味を抱き、目を向ける。
「グレートレッド。我―――頼みたいことがある」
かつては虚無しか映さなかった瞳は今強き意志を宿し光輝く。
傷だらけの銀の時計は、かつては真鍮の時計と同じ時を刻んでいた。
二つの時計はいつも重なりあうように進んでいた。
まるで銀の針が真鍮の針を守るように。
だが、時計も針も今はその役目を成し遂げ静かに止まっている。
もう動き出すことはなく、ただ真鍮の時計を見守っていた。
―――カチリ。
だが、今再び銀の針は時を刻み始めた。
再び願いを叶える為に。今の持ち主が気づかぬままに―――
――一人静かに運命を刻み始める――
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