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『DIGITAL MONSTER X-EVOLUTION:Another-X』
第一幕:【境界線】
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にもよって【
闇黒の海
(
the-C
)
】が干渉しとった」
「【
闇黒の海
(
the-C
)
】…………“
情報の宇宙
(
ネットワーク
)
”を
廻遊
(
ひとりあるき
)
する、トップクラスの『
禁忌情報
(
フォビドゥンコード
)
』か」
――――『
禁忌情報
(
フォビドゥンコード
)
』。
その名の通り【デジタルワールド】に於いて、全ての接触を禁じられている“情報群”のことである。
基
(
もと
)
より“
情報の宇宙
(
ネットワーク
)
”より数多の“
情報
(
データ
)
”を得ることによって【デジタルワールド】は
存在しているのだが、それら全てが有用であるとは限らない。
触れること自体が、害となる“
情報
(
データ
)
”も在るのだ。
最たるものが【
闇黒の海
(
the-C
)
】と呼ばれるもので、“
情報
(
データ
)
”としての段階では只の情報群に過ぎないが、
【デジタルワールド】との接触により、内包された“名状しがたい世界”が顕現するのだ。
暗く、陰鬱で、悪意と害意が蔓延する悍ましき“世界”。
常識、尊厳、生命の全てが狂い切った、悪夢のような“宇宙”。
しかもこれらは【デジタルワールド】と接触するまで“
情報
(
データ
)
”でしかない為、根絶することが出来ない。
故に執るべき対策は、干渉を受けた箇所ごと【デジタルワールド】から強引に消し飛ばすしかないのだ。
「…………言っておくが、儂が“ヒヌカムイ”で消し飛ばさねば、事は陸地1つでは済まなかったのだぞ」
「…………そうだな。聞くにも幸い、デジモンの被害は無かったようだからな」
それ以上を、デュークモンは語らなかった。
已むを得まい、『
禁忌情報
(
フォビドゥンコード
)
』扱いの案件は本来、口外すら禁じられているのだから。
加えて、“陸地の消滅”という被害があったにせよ、既に異変は解決している。
これ以上の言及は、不要である。
「成程。するとその拾いモノとやらは“次代の担い手”と共に、今は【旧世界】にか?」
「否。今は『ベルサンディ』だ」
「『ベルサンディターミナル』…………? なら、貴公は何故この『ウルドターミナル』に?」
訝しがるデュークモンに対し、ガンクゥモンは笑みを浮かべながら言った。
「…………なぁに、“箱舟”の往く先の“箱庭”が仕上がったと聞いて、少しの検分していたところよ」
そう。
此処は新たに設けられた【
NDW
(
ニューデジタルワールド
)
】。
肥大化しすぎた【旧世界】の崩壊の危機に備えて、急遽、別次元に設けられた新世界。
その1つが此処、『ウルドターミナル』。
『過去』の名を持つこの世界は、太古の『原始世界』を基盤にした、最も過酷な世界である。
因みに『ウルドターミナル』、『ベルサンディターミナル』の他、『スクルドターミナル』の3世界と、
それらを管理する【|統
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