暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜黒衣の魔導剣士〜
sts 16 「新たな脅威」
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 ガシェットを粉砕しながら進んだ先で僕達はレリックと入ったケースを見つけた。けれどその直後、何者かの襲撃を受ける。
 真っ先に狙われたのはケースを真っ先に見つけたキャロ。そいつは周囲の景色と同化できる能力を持っていたようで、僕達の反応は遅れてしまった。
 見えない何かは魔力弾を放った。キャロに直撃こそしなかったけど、衝撃で彼女は吹き飛ばされてしまう。ケースを手放してしまったのは言うまでもない。
 気配からして見えない敵は追撃を掛けようとしているのか、はたまたケースを奪おうとしているのか、キャロの方へと近づいていく。それに気が付いた僕は間に入ろうとした……その矢先、僕よりも先に動いた人物が居た。

「せあッ!」

 気合の声と薄暗い地下水路にひとつの剣閃が煌いた。周囲に漂っていた煙が同時に吹き飛ばされる。
 姿を現したのは長い金髪を邪魔にならないように結んでいて、青色を基調とした騎士を彷彿させる防護服を纏った少女。手には煌びやかな長剣が握られていて、凛々しい佇まいも相まって聖騎士のような印象を受ける。
 少女は着地すると流れるような動きで剣を構え直す。直後、先ほどの一撃で能力が解除されたのか、敵が姿を現した。黒い鎧のような甲殻や鋭利な羽……まるで虫が武人化したような存在に見える。

「透明化に身のこなし……なかなかの強敵ですね」

 凛とした雰囲気の丁寧な言葉と容姿からして、今僕達の目の前に居るのは先ほどからずっと一緒に行動してくれていたセイバーさんに間違いない。ただ彼女の背丈は普段はリイン曹長と大差がなかったはず。おそらくアウトフレームと呼ばれるものを使用しているに違いない。

「えっと……セイバーさん?」
「はい、そうですが何か?」
「い、いえ……突然大きくなられたのでびっくりしちゃいまして。それに剣を使って戦うんだなぁっと」
「私はあの方のユニゾンデバイスですから」

 初めて顔を合わせた日に兄さんのユニゾンデバイスということは聞いていたので、剣で戦うのも納得できてしまう。
 途中で合流したギンガさんは以前から兄さん達と交流があったらしいので驚いたりはしていないようだ。もしかすると、兄さんはともかくセイバーさんとは僕達以上に親しい間柄なのかもしれない。

「それと、アウトフレーム状態での戦闘は魔力消費が激しいので長時間の戦闘は避けたいです。また私はマスター以上の力量は持ち合わせておりませんので、皆さんの力を貸してください」

 飾らない物言いに僕達はすんなりと肯定の意思を示す。
 まあ僕達は任務でこの場にいるわけだし、何より知り合いが戦っているのに見ているだけなんてできない。セイバーさんから協力の申し出がなかったとしても手伝っていただろう。

「あっ……!?」

 キャロが驚きの混じった声を上げ
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