sts 16 「新たな脅威」
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た挑発なのか謎だ。
何度かポーズを決めて満足したのか、アギトは勝気な笑みを浮かべながら僕達へ話しかけてきた。
「おらおら、てめぇらまとめて掛かってこいや!」
「ならば遠慮なく」
「うわっと!? てめぇ、いきなり斬りかかるんじゃねぇよ。危ねぇだろうが!」
自分から掛かってこいと言った割りに切り替えが早い。まあセイバーさんの攻撃も間髪を入れないタイミングだったから無理もないかもしれないけど。
「この金髪……ん? てめぇ……そんな身なりしてるけど、もしかしてあたしと同じ融合騎か?」
「そうだとしたら何だと言うのですか?」
「いや別に……ただ自分のみで戦おうっていうその姿を見るとロードを見つける気が失せたのかって思っただけだよ」
「何やら誤解しているようですが、この姿は本来魔法文化のない世界でも活動できるようにあるものです。それに私には生涯を共にすると決めたロードがいます」
セイバーさんの放った言葉にアギトは驚愕の表情を浮かべて固まる。が、すぐさま何やら怒りや妬みのような感情を見せながら口を開いた。
「嘘付くんじゃねぇよ!」
「嘘ではありません。私には現マスター以上に相性の良い者はいませんし、必要がなければ彼以外と融合することはないでしょう……何やら嫉妬しているように見えますが、あなたにはロードがいないのですか?」
「う、うるせぇぇッ!」
アギトは炎と化した魔力を次々とセイバーさんに向けて放つ。セイバーさんはそれを華麗にバックステップがかわす。ただ思った以上に爆発の範囲が広いせいで反撃には転じられない。
命中しないことにさらに苛立ったのか、アギトは僕達ごと吹き飛ばそうと強烈な一撃を放ってきた。僕達は一斉に後方に跳んで回避する。次の瞬間、煙の中からガリューと呼ばれていた虫人が現れた。突き出された右腕には先ほどまではなかった鋭利な爪がある。
「っ……はあッ!」
前衛に居て真っ先に気が付いたギンガさんが迎え撃ち、互いの攻撃が交わると衝撃と音が地下水路に拡散する。
それと同時にギンガさんとガリューは後方に弾き飛ばされて距離が出来る。するとアギトはすぐさま魔力弾を放ってきた。僕達は下がりながら近くにあった柱の影に身を隠す。
「ティア、どうする?」
「任務はあくまでケースの確保よ。撤退しながら引きつける」
「こっちに向かってるショウさんやヴィータ副隊長達に上手く合流できれば、あの子達をどうにかできるかもしれない……だよね?」
スバルさんの問いかけにティアさんが力強く肯定した直後、今話題に上がった3人から念話が飛んできた。真っ先に言われたことは、状況を読んだ良い判断をしているという褒め言葉だった。3人の位置を聞こうと僕が念話を飛ばした矢先、アギトは声を漏らすのが聞こえた。
「
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