第四十五話【INグリード・アイランド編】
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かけは入って直ぐに試したけれど、衰弱しているのか意識が無いのか応答が無かったから急ごうか」
「了解」「うん」「分った」
俺達は確認を終えると、東西に別れて走り出した。
side リオ
ここは一体何処なんだろう…
右を見ても左を見ても草ばっかり…
ううっ…パパっ…ママっ
行き成り知らない所に移動して…知らないお姉さんが知らない言葉を話していて…
あたし…一生懸命お話したけど…ぜんぜん分ってくれなかったみたいだし…
何となく身振り手振りで名前を聞いているような気がしたから…ちゃんと答えたんだけど…
うぇっ…
そう言えば前にママが『迷子になったら、無闇に動かずその場でじっとしていなさい』って言っていたけれど…
最初のお姉さんがいた部屋も、放り出された先の目印になりそうな小さな小屋もどこにあるか分らなくなっちゃったよぉ
だって怖かったんだもん…怖くて、寂しくて、気が付いたらパパ、ママって叫びながら走っていたし…
途中、大人の人に会ったけれど、分らない言葉で話しかけられた後、あたしを何処かに連れ去ろうとしたと手を引かれたと思ったら凄く怖くて、体から魔力が暴走してしまった…
制御できなかったあたしの魔力は電気変換されてその人を襲った。
その攻撃に驚いた人たちは皆驚愕の表情を浮かべてあたしを見ていた。
あたしは直ぐに謝ろうと思ったけれど、直ぐに魔法で飛んで行ってしまった…
その後あたしは誰とも会っていない。
そのまま夜になり、凄く怖かったけれど、あたしは大きめの石を見つけたから、その石を背もたれにしてうずくまった。
怖い…怖いよぅ…パパ…ママ…
怖くて体をギュっと縮こまらせると、なんか視線が低くなったような気がする…
何が起こったのか分らなくて、あたしは恐る恐る左右を確認すると、そこに見えたのは猫の尻尾のようなものがゆらゆら揺れている。
何だろう?と思って勇気を出して手を出してみようと持ち上げ現れたその手にあたしは絶叫した。
きゃーーーーーっ
叫んだつもりがあたしの耳には「うなーーーーーん!?」と聞こえた事にもショックを受ける。
一体何?と確かめるとあたしの両手が猫のようになっていた。
いや、おそるおそる確かめるとそれは両腕だけではなく…
いやっいやーーーっ
パニックを起こしたあたしが、はっと気が付くと元の人間の手に戻っていた。
夢かな?
夢であって欲しい。
あたしが猫になっていたなんて…
それからのあたしは戦々恐々。
寝たら起きたときにまた猫になっていたらどうしようと目を閉じるのも怖かった。
怖いし、寒いし、お腹すいたし…眠れない、気が付いたら朝だった。
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