第二百三十八話
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第二百三十八話 他の皆も
二人が学校に行くとだ、すると。
最初に赤音が二人に笑顔で言った。
「私も出来たわ」
「そう、ビー玉完成したのね」
「そうなのね」
「うん、昨日の夜ね」
美奈子と大体同じ時間にというのだ。
「出来たわ」
「私もよ」
「私も出来たわ」
春奈に美樹もだった。
「一昨日完成したの」
「私もよ」
二人は華奈子と同じ時に完成していた、そして梨花は。
「私は昨日」
「ふうん、梨花ちゃんは昨日なの」
「昨日完成したのね」
「思ったより早かったかも知れないけれど」
梨花はここで微妙な顔になった、そのうえでこう二人だけでなく他のメンバーにもその微妙な顔で言った。
「手間取った感じがあるわ」
「前に言ったより早いんじゃない?」
「それでもなのね」
「何かね」
手間取った感じがするというのだ、梨花自身は。
そしてだ、最後に亜美が言った。
「うちは一昨日、けど造った数は」
「幾つ作ったの?」
「そういえば造る数は決まっていなかったわね」
「百個造ってもうたわ」
それだけ造ったとだ、亜美は二人に笑って答えた。
「ついつい、それで一昨日になったわ」
「亜美ちゃん錬金術が専門だから」
「それでなのね」
「そや、好きやからついついな」
錬金術によるビー玉造りもというのだ。
「それだけ造ったわ」
「そうなのね」
「百個って」
「やっぱり錬金術は違うわね」
「専門にしてると」
「いや、こういうのはやっぱり得意不得意あるから」
亜美は羨ましそうに言う華奈子と美奈子に少し真面目な顔で返した。
「うち火とか音とかは華奈子ちゃん達より全然あかんで」
「魔法で万能っていうのは」
「今田先生や今日子先生位じゃないと無理なのね」
「先生達みたいじゃないと」
「私達じゃまだまだね」
二人はこうも考えた、そしてだった。
今はだ、こう言った。
「まあそのことは置いておいてね」
「皆完成してよかったわね」
期限内に全員宿題を終えた、このことを素直に喜ぶことにしたのである。
第二百三十八話 完
2015・5・14
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