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問題児たちが異世界から来るそうですよ? 〜無形物を統べるもの〜
吊り橋効果?
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れで、感情を?」
「ああ。それこそ、歴代の中で一番強かった人は自分の感情と断言できるものが一切なかったらしい」
代償が大きいのであれば、同時にリターンも大きくなる。そういうことだ。一輝が異常なほどの強さを持っているのには、そんな事情も存在した。
簡単にそう説明を済ませると、質問をどうぞと一輝は手で示した。
「それじゃあ・・・今のカズキの持ってる感情は、何なの?」
「ああ、これか。ざっくり言っちまえば、学んだんだよ」
「学んだ?」
「ああ。他の人間から向けられたり、他の人間が抱いているのを見たり。そうやって他者の持つそれをどうにかして理解して、分析して、自分なりに再現する。不器用な人間やそいつの感情がゆがんだものだけだった場合、かなり歪んだ人間になるそうだ」
実際に世界を呪おうとした人とかいるらしいし、と一輝は続けた。より正確に言えばもはや呪いの実行に移ったのだが、それをその息子がとめたのだが、そんな細かいことは気にしない。
「さ、これが俺という人間の。かなり歪んだおかしな、しかし信じられない現実ってやつだ」
「・・・そう、なんだ」
「あら意外。ヒかれると思ってたんだけど」
「まあ、かなり驚いたしなにそれともおもったんだけど・・・えっと、なんかそれだけだった」
あっさりといわれたことに、今度こそ一輝は驚きつくした。
「・・・それに、元々カズキがかなりの悪人だってことも知ってたからかそこまで気にならなかったのかも」
「・・・そうか。ウィラはそれも知ってたのか」
「うん、ジャックの件がある前から・・・こう、なんだか似てるな、って」
似てる、というのはジャックと、ということだろうか。それとも、その他の彼女が出会ったことのあるものの事だろうか。
なんにしても、彼女には既に見破られていたのだ。
「・・・いつごろから?」
「確か、殿下たちのゲームの少し前・・・だから危ないと思って、金槌も投げなかった」
「ああ、あれか」
耀や飛鳥から話を聞いていたから、一輝はクスクスと笑う。もう、一輝は本気で理解した。すぐ隣にいる人は、ウィラ・ザ・イグニファトゥスは、本当に自分という人間を理解してるのだと。
「・・・って、そういや。なんでヤシロはウィラにヒントを?」
「え?・・・あぁ、それは・・・」
ウィラはそのまま、少し悩む。ここまでの会話で、そして今一輝から聞いたことでヤシロが言っていたことがどういうことなのかもわかったので。
「えっと、今私、一般的に恋心って呼ばれるものを一輝に対して抱いてると思う」
「ほうほうほう・・・・ほう?」
一輝、一瞬で固まった。彼自身がまだ理解しきれておらず、そして多少の理解ができたのすら最近・・・すなわち恋心と呼べるものを、恋愛感情と呼べるものを持っ
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