暁 〜小説投稿サイト〜
ダンジョンに英雄を求めるのは間違っているだろうか
冒険
[2/3]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初
なきゃ……。

バベルの最上階で一番、見晴らしがいい部屋の前で止まる。

コンコン。


「誰かしら?」
「ロイです」
「入りなさい!」

ロイですと告げた瞬間に大声で入りなさいと言われたものだから驚いてしまった。

「あ、あの。フレイヤ姉さん?」
「ほ、本当にダンジョンに行くの?なんならオッタルや、アレン達と行けばいいのに……」

フレイヤ姉さんはすごく心配そうに俺の顔を覗く。
顔が近くて、俺の顔が赤くなる。

「い、いや!一人で行かないと意味がないんです!はい!」
「そんなもんなのかしら?でも怪我なんかしちゃだめよ?それと知らない神様に声を掛けられたら殴っとくのよ?いいわね?」


お母さんみたいに言ってくるフレイヤ姉さん。
それに、声掛けられたら殴るって……。

「さて、それじゃあステイタスを更新しましょうか」
「あ、はい」


上着を脱ぎ、部屋にあったソファに寝そべる。フレイヤ姉さんが懐から針を取りだし、自らの指を刺す。すかさず俺の背中に指を滑らせ、刻印を施していく。

冒険者は少なくともどこかの【ファミリア】に所属し、そこの主神に【ステイタス】−『神の恩恵』を授かる。

俺も拾われたときに授かった。

……どうでもいいけど初めて【ステイタス】を刻まれた時、フレイヤ姉さんの手がすごく、温かかった。


「終わったわ。まあ、ダンジョンに潜ってないんだから上がってはないけれど本当にロイのスキルはすごいわね」


上着を羽織、フレイヤ姉さんが用意した俺の【ステイタス】が写された用紙を見る。ちなみに共通語ではなく神々が使う【神聖文字(ヒエログリフ)】で書かれている。俺も自分のステイタスぐらいは読めるようになってきた。


まあそんな事より、【神聖文字】を解読した俺の【ステイタス】は……



ロイ・キャンベル

Lv.1
力:H103 耐久:I12 器用:I16 敏捷:H130魔力:G225

≪スキル≫

血液覚醒(アルファイド)

・攻撃する度、攻撃を受ける度に能力が上がっていく
・能力は身体能力や魔力など
・また戦闘後も覚醒時と同じステイタスでいられる。

【無ノ黒鎌】

・自在に操ることの出来る無数の黒い鎌を操れる
・剣や斧、槍など形態はなんにでも変更することができる
・一度に出せるのは10まで

≪魔法≫

【混沌なる皇帝の威厳】

・自分の精神が保てる状態なときのみ発動される魔法
・半径6mに結界を張り、相手からの攻撃や魔法を半減していく。
・???


このステイタスを見て思う事……。
最低だとしかいいようがない。

まず、スキルは友人から殺して奪ったものだし、魔法だって自力で発現
[8]前話 [1] [9] 最後 最初


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ