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問題児たちが異世界から来るそうですよ?  〜無形物を統べるもの〜
相談
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い。だが魔王対策としては実力面でも知識面でもかなり高い水準を持っているのだが。

「とまあ、冗談はこのあたりにして」
「ヤシロ、少し本気だった・・・」
「かなり効果的な案ではあったからね」
「効果的だけど、心労が・・・」

ごもっともだ。

「そうなると、手段としてはかなり絞られるよね。というか、元々お兄さんから『もうノーネームの本拠に来てもらうのが一番だろ』って言われてるし」
「・・・場所とか色々と、大丈夫なの?」
「とりあえず一ヶ所土地を元に戻そうと頑張ってるし、ゲームに参加できない子供たちの仕事も多いから大丈夫。まあウィラお姉さんにはメイド仕事してもらうことになりそうだけど」
「ん、分かった」

そのことに対しては何もないのか、ウィラははっきりとそう答える。一任されている一輝に確認をとらないと確定とは言えないが、まあとりあえずこれで決まりだろう。

「さ、それじゃあ次の話題」
「・・・?まだ、何か話すことが?」
「うん、すっごく個人的なことだけど」

その瞬間、ウィラの中の何かが警鐘を鳴らした。目の前にいる幼女が見せたそれは、問題児の笑み。一体どんな爆弾を投下してくるのかと警戒していると・・・

「それで、お兄さんへの想いはどうするの?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

フリーズしてしまった。そのままフリーズすること一分。結構な時間をかけて再起動したときには珍しく顔が真っ赤になっている。

「えっと、その、これは・・・少し違くって、」
「あ、うん。大丈夫。その辺りについてはちゃんと理解してるから」
「・・・なら、言わないでほしかった」

あははー、と言っているヤシロを、ウィラは少し恨めしそうに見る。しかし彼女はそんなこと気にもせず。

「私としてはそれはそれで一つの想いの形だし、いいと思うんだけど」
「・・・さすがに、こんな短期間でそこまで割り切れない」
「あはは、そっか」

見た目の上では幼女が弄ってる図となるのだが、実際の年齢で考えればヤシロの方が上なのでそこまで間違ってはいない。箱庭において見た目なんて何の参考にもならないのである。

「・・・ねえ、ヤシロ。ちょっと相談していい?」
「今のウィラお姉さんの状況だったら、たぶん私よりもお兄さんの方が専門だよ?」
「本人に相談するの・・・?」
「もういっそその方がいい気がするけどね。それに、お兄さんならそのことを言われても変なことは考えないだろうし」
「・・・そう、なの?」
「あのお兄さんだからね。・・・まあ、他にもちょっと事情があるんだけど」
「事情?」
「うん。ちょっとした、ね」

ヤシロはそう言うと、床についていない足をぶらぶらさせ、少しだけ話す。

「多分、湖札お姉さんを除けばち
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