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リリカルビィト〜才牙と魔法が交わる物語〜“改稿版”
三十五話、黒猫の男と激突2
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走り出すと同時に式神"小鬼"を自分の周りに二、三匹出しておき、イクトの前面に回り込む龍也
そのまま棍を右から叩き込むが飛び越えるようにして避けられ、噴水の縁に着地するイクト
距離をとったのは恐らく追撃を防ぐため……と考えると同時に龍也は思う……
ー戦い慣れている……
「《ロード、恐らく彼は接近型の戦闘スタイル、中距離技も覚えている恐れがあります》」
「《……やはりそう思うか、魔導師ランクは?》」
「《恐らく陸戦Sランク……かなりの腕前です》」
念話でそう会話しながら相手の出方を伺う龍也とウィル
「なんの真似だ?」
「お前に言う義務はない」
龍也は一気に突っ込みつつ小鬼を一匹放つ……
式神は魔導師の理で言わせれば"意思をもつ魔力弾"……
そのため、
「!? (何だ、この不規則な動きは!?)」
並列思考(マルチタスク)無しで動かす事ができる!!
更に陰陽師の理では"大切な仲間"のために……
「そいつだけが相手なわけないだろ?」
「な!?」
共に戦うことも可能!!
龍也はそのまま棍を右薙に叩き込む
そこから小鬼は袈裟、逆袈裟と体当たりを叩き込む、そこから龍也が防がれた反動を使い左薙、更に袈裟と棍を走らせる
しかし、イクトもそれらを見極めながら、爪を盾にして防ぎながら回避とかなりの腕前を見せている
「あむ、やや達と一緒に×たまの浄化!! 急げ!!」
唾競り合いになってからあむ達に指示する龍也
「へ?」
あむの呆けた言葉に龍也が叫ぶ
「呆けてんじゃねぇ!!!!! とっとと浄化しやがれ、このアホんだら!!!!!」
「は、はいーーーー!!!!!!!!!」
そう言って×たまに向かうあむ
【あぁぁぁぁぁぁぁっ! また勝手にゃ事してー!! くそ、あんなガラクタとっとと壊すべきだったにゃ!!!】
謎の声のその言葉に龍也の何かが、キレた
更に距離を詰める龍也
理由は簡単、龍也が生み出した"樹の滅竜魔法"は空間や大地に干渉することで、絶大な破壊力を持つ……
その威力は相手との距離が近ければ近いほど高まるのだ
ーこのまま間合いを詰めて潰す!!
「!!?」
一方のイクトは龍也から背を向けて距離をとろうとするが……
「甘いんだよ!!!!」
小鬼が妨害して足止めした為……
「樹竜の……」
追い付いた!!!!!
「覇拳!!!」
ドガァァァァァァァァァァン!!!!!!!!!!!!!!!!
「ガッ!!!!!!!????」
其を喰らったイクトはぶっ飛んだ
●○●○
〜あむ視点〜
【……え? ちょっ、えぇッ!!!?】
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