九校戦編〈下〉
九校戦五日目(5)×名無しの試合風景と今までの活躍ぶりを語る
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六名+名無しの半分を第一高校で占めているという事だ。
三回戦の勝者三名+名無しで競う決勝リーグを同一校の選手のみで独占という、まさしく快挙の可能性も見えているだけにとても浮かれていた。決勝から名無しは女子リーグから男子リーグに出るので問題ないが、これには上級生も仕方が無いと言いたげな表情で笑いながら彼女達がはしゃぐ姿を見守っている。まあ快挙になったお陰の半分は、担当した子のエンジニアとなった俺なんだけどね。
「織斑君、雫のあれって『共振破壊』のバリエーションだよね?それとも違う術式なの?雫の様子だと違うようだけど」
話し掛けてきたのは俺が担当してない一年女子選手。顔と名前は知っていたし、九校戦が始まる前にホテルで温泉が入りたいがためにスタッフにお願いされてもダメだったが、俺が言ったらとてもはしゃいでいたので記憶にはある。親しい相手ではないが、温泉騒ぎで一年女子貸し切りとなったのか最近女子から挨拶やちょっとした事で話し掛けて来るので、俺はすっかり有名人となってしまった。
「あー、あれね。見た目は『共振破壊』のバリエーションに見えるけど、全然違うんだよね。雫が使っていたデバイスもそうだけど、エイミィのショットガン形態のデバイスが俺オリジナルデバイスなのさ。詳細は省くけど、デバイスの機能と魔法師の力で百%の力が出せるようにしている」
「やっぱりそうなんですね!一見見るとエイミィのも特化型に見えたけど、本人に聞いても織斑君じゃないと分からないって言うよ〜」
「起動式や術式も俺が考えたし、雫がスピード・シューティングに使ったデバイスは照準補佐が付いた小銃形態の汎用型で、エイミィがピラーズ・ブレイクで使ったデバイスは、色々な補佐機能が付いたショットガン形態の汎用型さ」
汎用型だと言うと他の女子選手が反発したので、俺は実際に使ったデバイスを蒼太や沙紀に持ってこさせた。そして実際に持ってみると特化型と汎用型との違いを感触だけで、理解したので俺の言う事は本当だった事が証明できた。
「やっぱ織斑君を指名すれば良かったかも〜、雫が使った術式も織斑君オリジナルだったんでしょ?」
「インフェルノをプログラム出来たのも織斑君だからですよね」
「ほのかの眩惑作戦も織斑君が考えたって聞いてるよ」
九校戦発足時には、俺はまだ蒼い翼特別推薦枠を取得していなかったので式後に俺指名の倍率が上がったと聞いていた。だけど今回担当した子は六名で、全員が俺の技術を見たから決定した事だ。一つ一つ返答する暇もなく、次々と質問が飛んでくるが一つずつ丁寧に答えていった。
「いいなぁ・・・・あたしも織斑君に担当してもらえれば優勝出来たかも」
だが流石にその発言は少々問題発言となりそうなので、深雪にアイコンタクトでさっと動いた。
「菜
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