sts 15 「本命は……」
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かりの頃に比べれば、ずいぶんと頼れる顔になったものだ。
「ショウくん、この子をヘリまで抱いていってもらえる?」
「ああ、分かった。……セイ、お前はフォワード達と一緒に行ってくれ」
「分かりました」
俺が少女に近づき始めるのと同時に、セイはフォワード達と一緒に移動を開始した。リインの姉貴分であり、ユニゾンデバイスでもある彼女は単独でも魔法の行使が可能だ。戦闘になったとしても充分にフォワード達のサポートをしてくれるだろう。
少女を抱きかかえるために腰を沈めると、不意に少女を見つめるなのはの顔が見えた。彼女の表情は決して良いと呼べるものではない。
「なのは、どうかしたか?」
「え、ううん……大丈夫。ただ……ちょっとね」
「そうか」
まあ弱った子供を見れば思うところはあるし、状況が状況だけに考えなければならないことも多い。何も感情を抱かないほうがおかしいだろう。
俺やなのは達は急いでヘリに戻って搬送を開始する。が、直後に地下水路にガシェットが数機ずつのグループで30機ほど反応があるという報告が入る。また海上方面には12機単位が6グループ出現したらしい。
現状で敵影は約100機。AMFを内蔵しており、徐々にだが動きが良くなっていることを考えるとなかなかに厳しい数だ。
だが基本的に地下水路で確認されているのはガシェットT型ばかり。今のフォワードとセイならば充分に対応は可能だろう。海上の方は飛行型であるガシェットU型のみ。リミッターが掛かっているとはいえ、なのは達と一緒ならば何とかやれるはずだ。そのように考えた直後
『こちらスターズ02、海上で演習中だったんだけどナカジマ三佐が許可をくれた。今現場に向かってる。それともうひとり』
『第108部隊、ギンガ・ナカジマです。別件の捜査の途中だったんですが、そちらの事例とも関係がありそうなんです。参加してもよろしいでしょうか?』
断る理由もなかったはやてはすぐさま肯定の返事をギンガに伝え、こちらに指示を飛ばす。俺とリインはヴィータと一緒に南西方向を制圧。なのはとフェイトは北西方向から制圧し、ヘリのほうはヴァイスさんとシャマルに任せることになった。
ギンガはフォワード達の方へ回されるようで、道中で別件の内容を説明してほしいとはやては促した。
別方向から制圧するなのはとフェイトがヘリから降りたのを確認すると、ヴァイスさんは素早くヘリを発進させる。
俺はファラを起動してバリアジャケットを纏うと、すぐさまリインも制服から騎士服へと切り替えた。合流ポイント付近に到着するとランプドアが開放され、機内の空気が乱れる。
「みんな、気を付けてね」
「ああ……リイン、行くぞ」
「はいです!」
いつもと変わらず元気の良いリインを肩に乗せつつ外に出る。空中に
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