暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアートオンライン 無邪気な暗殺者──Innocent Assassin──
GGO
〜銃声と硝煙の輪舞〜
開戦は歓声とともに
[2/4]
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
「負けても武装のランダムドロップはなし。勝ったとして、その時点で次の対戦者の試合が終わってりゃすぐに二回戦がスタートして、終わってなければそれまで待機。一ブロックはだいたい五回ぐらい勝てば決勝進出で本戦への出場権がブン取れるのよ」
手を振りながら流暢に説明を述べてくれるリラに、二人して頷きを返しながら、ユウキはゆるく小首を傾げた。
「決勝進出で本戦出場権を得られるの?」
「う、うん。だから、ブロックごとに二人ずつ本戦に出場できることになるの」
ふんふん、と少年が小動物のように鼻筋を上下させていると、突然、ドーム内に控えめに流れていたBGMがフェードアウトし、代わりに荒々しいエレキギターによるファンファーレが轟いた。続けて、甘い響きの合成音声が、数百人の頭上に大音量で響き渡った。
『大変長らくお待たせしました。ただ今より、第三回バレット・オブ・バレッツ予選トーナメントを開始いたします』
お、始まった、と呟きながら、少女達はその見た目に似つかわしくない獰猛な笑みを口元に刻み付けた。それはどこか、獲物を穂影から付け狙う野生の獣を連想させる。
『エントリーされたプレイヤーの皆様は、カウントダウン終了後に、予選第一回戦のフィールドマップに自動転送されます』
幸運をお祈りします、という締めとともにアナウンスの合成音声が途切れるとほぼ同時、ドーム内いっぱいに盛大な拍手と歓声が沸き起こる。カタタタッという自動銃の作動音や、甲高いレーザーの発射音が続き、天井に向けて色とりどりの光がまるで花火のように打ち上げられる。
喧噪の中、リラとミナは互いに視線を交わしあい、拳を軽く打ち合わせた。
「ここまで世話したんだ。ぜーッたい決勝まで行って本戦まで来るのよ!」
「………………」
「う、うん!」
何も言わないレンに代わり、ユウキは返事をした。
グッと拳を突き出してくる双子に自らも拳を突き出したのも束の間――――
レンとユウキ、リラとミナの
仮想体
(
アバター
)
を青い光の柱が包み、たちまち視界の全てを覆い尽くした。
転送された先は、暗闇の中に浮かぶ一枚の
六角形
(
ヘクス
)
パネルの上だった。
目の前には薄赤いホロウインドウがあり、上部に【Lenhoh VS 天峨】と大きく表示されている。名前にアルファベットしか使えなかったSAOとは異なり、GGOは日本語OKらしい。難しい漢字だが、恐らくテンガと読むのであろう対戦相手の名前に、無論見覚えはない。そしてウインドウ下部には、【準備時間:残り58秒 フィールド:荒廃した巨大都市】という文字列。
おそらく、指定されたフィールドに適合する装備を整えるための準備時間として一分間が与えられているのだろうが、予備の武
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ