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魔法少女リリカルなのは 絆を奪いし神とその神に選ばれた少年
第二十一話 任務
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「……大げさな」

全の言うとおりで、聖が負わせられた傷というのはあまり大きい物ではない。

恐らくだが、大体一週間程で普通の感覚に戻るだろうといった感じだろう。

あれから既に三週間は過ぎているのにまだ復帰出来ないとは……鍛え方が悪いなと全は思った。

「危険性はあるのか?」

「いや、そこまで危険性はないと踏んでいる。といってもあくまで予想だ。危険性がないとは言い切れない」

「それで、俺に声がかかったというわけか……」

「ああ、僕は当日ミッドチルダに出向しないといけなくてね」

「なるほど……わかった、引き受けよう」

全はこの依頼を受け入れた。

というのも全の脳裏にある可能性が出てきたからである。

「それじゃ、当日は頼む」

「了解した」

全はそれだけ言うとクロノの部屋を出て行った。






















『マイスター。どうかされたので?』

「ん?何がだ?」

今は夜。シンは気になっていた事を主に聞いていた。

『いえ。今まではあまり関わってこなかったのに、その……依頼を引き受けられていたので……』

「ああ、その事な……」

と、全は寝返りをうって机の上に置いてあるシンと向かい合うようにする。

「まず疑問に思ったのはなぜ、本局の方で調べないのかだ」

『?それのどこがおかしいので?』

「おかしすぎる。これが届けられたのは本局だぞ。なぜ本局ではなく、その近場にいたというだけのアースラに依頼を解決するように言われた?」

『それこそ、他にも案件があって、とかではないですか?』

「それだけなら納得したが、もう一つ疑問が出た。実行される日にクロノが本局に出向になった件だ」

『偶然ではないですか?』

「確かに偶然でも片付けられるが、クロノはアースラの中心人物の一人だぞ。そんな奴が出向に行く日に実行される……明らかにクロノをアースラから遠ざけるのが目的としか思えん」

『な、なるほど……』

「以上の観点から、少しだけ嫌な予感がしたから依頼を引き受けたんだ」

そう、それこそが全が依頼を引き受けた理由。

選考された人物達の件でもだ。

るいは別に構わない。しかし、フェイトとアリシアが同時に任務に同行し、その場所が研究所。

「ホント、嫌な予感が拭えないな……」

全はそんな嫌な予感が消えないまま、当日を迎える事になった。
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