5部分:第五話
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でしょう」
彼は目を閉じそう言った。
「しかしあの男の命、そして秦は私が倒します。御安心下さい」
そして墓に対して深々と頭を下げた。
「貴方のご無念も晴らしましょう。必ずや成し遂げてみせます」
頭を上げた。ふとそこで墓の横にある赤い花に気付いた。
「彼岸花ですか」
それは夏にあの二人の者が見たものと同じ花であった。
「もうそんな季節になったのですね」
既に秋となっていた。空は高く青くなっている。
「では私も行きますか」
彼は墓を後にした。そして歩きはじめた。
「使命を果たしに。私は私の天命がある筈ですから」
その後には彼岸花が咲いていた。それは何時までもその墓を包み赤く咲き誇っていた。
彼岸花 完
2004・11・15
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