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問題児たちが異世界から来るそうですよ?  〜無形物を統べるもの〜
寝やがった!?
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約束通り“ウィル・オ・ウィスプ”の本拠に招かれた一輝とメイド五人。実に今更ながら湖札もメイド姿となっているのだが、まあそんな些細なことは置いといて。
当然ながら無事何事もなく本拠にたどり着いた一輝は、着くなり子供たちにせがまれてジャックを召喚した。

「あー、悪いな、一輝。ろくな挨拶もさせてない・・・」
「気にすんな、子供は本来あんな感じでいいんだよ」

そんな、遠慮も礼儀もないような子供たちの行動にアーシャとウィラは少しばかり頭を抱えたが、一輝に気にする様子はない。型っ苦しいのが嫌いな彼にしてみれば、こちらの方が楽でいいのだろう。

「さて、と。とりあえず部屋まで案内してもらってもいいか?今日はもうこのまま寝て過ごしたい」
「疲れてる?」
「いや、そうじゃなくて・・・いや、最近ちょっと疲れがたまりやすくてな」
「何だそのあからさまな怪しさは・・・ハァ、ならアタシが案内する。こっちだ」
「んじゃ、案内よろしく。ふぁ〜・・・」

思いっきり大きく欠伸をする一輝だが、しかしそこで思い出したようにたちどまり。

「そうだ。今日中に五人で確認できる限りでいいから現状を確認しといて。いいよな、ウィラ?」
「うん、大丈夫。説明とかは私がするから」
「とのことだ。頼んだぞー」

一輝の言葉に全員が返事を返した。なんだか五人が空気になっている気がするけどそれは気にしない。

「・・・なあ、世話になるこっちが言えたことじゃないけど、それでいいのかよ?」
「まあ、大丈夫だろ。というか、むしろ俺よりも湖札の方が知識量は多い」
「なるほど、そういうことか」

再びアーシャの隣に戻るなりそんなことを言われていたが、一輝の一言で納得してしまった。さすがにこの状況でふざけることはない、という点は分かっているのだ。そうでなければ一輝に一任されていることを良しとするはずもないのだが。

「んで?アンタが今日このまま寝ていたい本当の理由は?」
「いやだから言ったじゃん。最近疲れがたまりやすくて眠いんだって」
「さすがに、あそこまで言っといてそれが事実ってことはないだろ」
「だよな・・・」

さすがに分っていたようだ、あれは無理があったと。それでも一輝は少し悩み、事実を伝えるかどうか考えて、結局伝えることにする。

「ジャックをここのいる間ずっと顕現したままにするためには、呪力が足りないんだよ。それで、呪力蓄えるために一回寝る」
「そこまで負担が大きいのか?」
「ジャックはあれで霊獣クラス・・・その中でもそこそこ上位に位置するレベルの存在だからな。今は切り離してるといっても、断罪者としてのものを含めれば主催者権限まであるくらいだ。さすがにずっと出し続けるには負担がある」

だからこそ、ひとまず今日は寝る。今日の残りの時
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