第四十四話
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えば念能力者は相手の体から発せられる生命エネルギーが見えるということです。通常、どのような生物でも微弱に発しているものなのですが」
「私たちからは生命エネルギーの発生が感知されないと」
「はい」
おそらくシグナムたちは高魔力が物質化したもので、それらが生物をエミュレートしているのではないか?
まあ、仮説だけれども。
「だから、俺の放った念に対して何のリアクションも返せなかった、それは…」
「いや、いい。分っている」
俺の言葉は途中でシグナムに止められた。
「まあ、今のはただ拡散させていただけですが、コレを密集させて纏わせると…」
そう言って俺は俺たちに提供されていた羊羹についてきた小さいナイフのような竹楊枝を手に取ると、オーラを纏わせて強化する。
「うん?そんな竹楊枝でどないするん?」
俺はゆっくりと刃の先端をテーブルに当てるとゆっくりと手前に引いた。
まるでプリンのようにスッと進入していく竹楊枝を驚愕の目で見つめている六課メンバー。
「っとまあ、こんな事も出来るんですよ」
「………切れてる」
信じられないものを見たという表情のはやてさん。
「身体強化の魔法ではこうはならない…だとすれば強化されたのは楊枝の方。だけど硬度が増したからといってあんなに簡単にテーブルが切れるはずは無い、か」
さすがにユーノさんは学者ゆえに着眼点が良い。
「シグナムなら同じ事できるか?」
はやてさんがシグナムに問いかける。
「……専用のデバイスがあり、相応の魔力に技術と威力、速度があれば机を切り裂く事は可能です…が、私には…と言いますか、魔導師にはありふれた楊枝で机を切り裂く事など不可能です」
「せやね。魔法陣も展開されてなかったから魔法と言うわけでもない。一応その楊枝をこちらに渡してくれるか?」
「はい」
俺は手に持っていた竹楊枝を向かいのはやてさんに手渡す。
それを持ち直して俺がやったのと同様に机に押し付けた。
べキッ
小気味いい音を立てて竹楊枝は折れたようだ。
「……やはりただの竹楊枝やね」
「勿論シューターのようにオーラを撃ち出す事や、オーラを電気などのものに変質させる事も修行をを積めば可能です。
そう言った技術なんですよ。それでいて念能力者で無ければその攻撃を感知できない」
「…それは、恐ろしいな」
シグナムの独り言。
しかし、それは皆が思ったことのようだ。
「念の詳細はこれ以上は秘匿します。
さて、それよりも被害者の救出の方、いつから向かえばいいんですか?時間はリアルタイムに経過します。取り込まれてからすでに二日。食料も水も無い状況ではぎりぎりなのでは?」
「え?バーチャ
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