第四十四話
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やってその人の手に渡ったのか、どうして起動させてしまったのかとかは俺達には関係ないので省いてもらってかまいません」
その質問に答えたのはフェイトさん。
「えと、ゲーム機本体は管理外世界の275番の型落ちの家庭用ゲーム機。搬入経路はいまだ捜索中だけど、管理外の275番はここからだとかなりの距離がある、次元航行艦で約二ヶ月ほど。だから現在私たちは近隣の世界にある情報しか持ち合わせていないし、直接管理局員を向かわせることも出来ていない。」
あの世界。ジンたちの居る世界はここからだと結構遠い所にあるらしい。
しかし、本体に吸い込まれるようにして消えたと言う事は、念の力に対しては次元も空間、世界さえも超越したと言う事か?
「それと、捜査チームが一応このゲームの説明書を発見、翻訳してみたんだけど…書かれていた内容が要領を得ない。
被害者がゲーム内に取り込まれたと仮定して、説明書に書いてあったその発動キーである『発』と言う行為が不明で、一応対策チームの人が書かれている通りに手をかざして見たけれど、変化無し。
魔力を流すと発動するのかと推察し、行使してみたけれど変化は無い。
現状では対策は行き詰っている状況だから、君たちからの情報が頼みの綱なのだけれど…」
ふむ。
なるほどね。一応考えうる手段は行使した後だったか。
フェイトさんの報告を聞いた後、俺は考えを纏めて言葉をつむいだ。
「推察の通り、グリード・アイランドはゲームの中に複数の人を転移させ、閉じ込めるるものと思ってくれていいです」
俺の言葉でどう推測しただろうか。
可能性の一つには、VRMMO系の小説にある電脳空間に取り込まれ系デスゲームのテンプレも考慮していたのではないか?
俺の今の言葉には嘘は無い。
しかし、肯定しているようで、実際はぼやかしている。
実際は電脳空間ではなく、現実で行われているのだが、それを言うべきではないと判断したからだ。
「問題なのは、多人数参加型のゲームである点。つまりMMOに酷似していてプレイヤー同士の軋轢を生みやすいゲームだと言う点。
さらにコレは救助にあたるに付いて難点なんですが、このゲームはある能力の育成を視野に入れたゲームであり、当然プレイヤーもその資質が無くてはなりません」
「資質って?」
すかさずフェイトさんが問いかけてくる。
「『念』が使えること。まあ本当に初歩の初歩でも出来れば条件は満たすみたいですが」
「「「「「念?」」」」」
あ、ハモった。
俺達以外の人たちの口から漏れたそれがこのゲームでは必須のもの。
「念について、普段の俺ならばこんな大組織には絶対に絶対にぜっっっったいに!教える事は無いんですが…」
大事な事なので、『絶対』
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