豊饒の女主人
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「アイズはどう思うよ? 自分の目の前で震え上がるだけの情けねぇ野郎を。 あれが俺達と同じ冒険者を名乗ってるんだぜ?」
「……あの状況じゃ、仕方なかったと思います」
「何だよ、いい子ちゃんぶっちまって。……じゃあ、質問を変えるぜ? あのガキと俺、ツガイにするならどっちがいい?」
何故そんな話にとんでいるのかすごくツッコミたい
「……ベート、君、酔ってるの?」
俺もそう思います
「うるせぇ。 ほら、アイズ、えらべよ。雌のお前はどっちの雄に尻尾を振って、どっちの雄に滅茶苦茶にされてぇんだ?」
思っても見なかったセクハラ発言に思わず吹きかけた。俺は悪くない。だから、パディさん、ナプキンとって下さい
「……私は、そんなことを言うベートさんとだけは、ごめんです」
「無様だな」
おっしゃる通りで
「黙れババアッ。……じゃあ何か、お前はあのガキに好きだの愛してるだの目の前で抜かされたら受け入れるってのか?」
「……っ」
「はっ、そんな筈ねえよなぁ。 自分より弱くて、軟弱で救えない、気持ちだけが空回りしてる雑魚野郎に、お前の隣に立つ資格なんてありはしねぇ。 他ならないお前がそれを認めねえ」
「雑魚じゃ、アイズ・ヴァレンシュタインには釣り合わねぇ」
ガンッ!と椅子が引き倒される音が響いた。
見ると、カウンター席でシルさんといた主人公が店を飛び出していく姿が見えた。
シルさんがその後を追う。
しかし、あれだな。
さっきから雑魚雑魚煩い犬だな、ほんと。
上層にいる冒険者がLv2に相当とされているミノタウロスに敵うわけがない。
普通、逃げることがまともな選択、手段だ。
Lv1の冒険者が、俺達第一級冒険者からすれば弱いのは分かってることだが、だからといってあそこまで言う必要はない。
それに、そうなった原因はローガ達にもあるのだから。
だから、そうやって、バカにするような物言いは………
「……不愉快だな、犬」
「ああ? そこ、なんかいったか?」
俺の声が聞こえたようだ。さすがは狼人。
「お、おい、式」
「その耳は飾りか? なら、もう一度だけ言ってやる。 不愉快だ、犬」
「……てんめぇ……」
「ベート、止めなって」
ガタッと立ち上がり、睨み合う。
お互いのファミリアのメンバーが止めるように言うが、それでも止まらない。
まさに一触即発。
そんなときだった。
俺達の視線の間に入ってくる一人の男
「フッ、僕が美しいからって、こんなところで揉めないでおくれ」
エイモンドさんだった
前髪をかきあげ、ポーズを決める
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