豊饒の女主人
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っていった方、【ロキ・ファミリア】の団員たちを見ていた。
【ロキ・ファミリア】団長、小人族の【勇者】、フィン・ディムナ
同じく、副団長、ハイエルフの【九魔姫】、リヴェリア・リヨス・アールヴ
ドワーフの【重傑《エルガルム》】、ガレス・ランドロック
俺よりひとつ上、Lv6の冒険者。
流石と言うべきか、なんというべきか、風格といったものが感じ取れる。
「よっしゃあ、ダンジョン遠征みんなごくろうさん! 今日は宴や! 飲めぇ!!」
向こうはロキ様の音頭で『ガチン!』とジョッキをぶつけ合う。
その様子を見て、他の冒険者たちも思い出したように食事を再開した。
「……」
その間も、俺は【ロキ・ファミリア】の様子を見ていた。
【剣姫】に、【凶狼】、【大切断】に【怒蛇】
ほんと、勢揃いだなおい。
……手合わせしてみたいなぁ…
どうやら、俺はこっちに来てから戦闘狂でもまじってしまったのだろうか?ナチュラルに恐ろしいことを考えている自分がいる。
「そうだ、アイズ! お前のあの話を聞かせてやれよ!」
少したった頃だろうか?
ベート・ローガ、【凶狼】がそう言って、【剣姫】、アイズ・ヴァレンシュタインに話しかけたのは。
「あの話……」
「あれだって、帰る途中で何匹か逃がしたミノタウロス! 最後の一匹、お前が五階層で始末しただろ!? そんで、ほれ、あんときいたトマト野郎の!」
トマト、そう聞いて俺は昨日のダンジョンの帰りに出会った少年を思い出し……チラリとカウンター席に着いていた白髪の少年を見た。
「ミノタウロスって、十七回層で襲いかかってきて返り討ちにしたら、すぐ集団で逃げ出していった?」
「それそれ! 奇跡みてぇにどんどん上層に上っていきやがってよっ、俺達が泡食って追いかけていったやつ! こっちは帰りの途中で疲れていたってのによ〜」
「それでさ、いたんだよ、いかにも駆け出しっていうようなひょろくせえ冒険者が!」
チラリとカウンター席の方をみやる。
白髪の少年は黙ってジョッキを握りながら俯いている。
その後も、ローガの言葉は止まらない。
だが別に俺は気にしない。第一級冒険者である彼にとってはそうみえるのだから。
途中、あのエルフの王女が注意をするが、ローガはそれを無視。
他の冒険者にとっても、まぁ、酒の肴になるのはしょうがない。
俺達【バルドル・ファミリア】の面々も、反応はそれぞれだ。
笑っている人もいれば、すこし不愉快そうな顔をしている人もいる。
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