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魔法少女リリカルなのは!?「Gの帝王」
四匹目《動き出す運命》
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の……ごめん、ね? 」
「なんで謝るの? まぁ〜いいや。それじゃ僕は帰るよ。色々ありがとう、楽しかった。また……来てもいい? 」

「……う、うん。私も……また来て欲しい」

隆文の言葉、「また来てもいい? 」。その言葉を聞き、フェイトは今まで感じた事のないほど胸が暖かくなった。だからフェイトも自然に笑顔が溢れる。フェイトにとって、家族以外の人間とここまでふれあい、話をするのは初めての事だ。故にフェイトはこの感情を知らない。今隆文に抱き、感じている感情を知らないのだ。
そしてここにも自分の感情の理由が分からない人が……いや、Gが一匹存在する。それは花だ。彼女は戸惑っていた。隆文以外の人間は嫌いである花。だがここまで人間に殺意という物を抱いた事はない。自分がフェイトに抱いているこの感情が隆文への恋心による嫉妬からくる物だと花自身は分からないのだ。ただただ、目の前のフェイトが邪魔なのである。彼女がいれば、確実に隆文は自分への興味を失う。下手をすれば忘れ去られてしまうのではないか。花は今不安にかられていた。勿論、隆文に限ってそんな事は絶対にない。だが花はその不安を抑えられない。自分の感情を知らないからだ。
そしてフェイトの家からの帰り道。花は隆文とは帰らず一人で道を歩いていた。

【隆文お兄ちゃん……私の事嫌いなの? 私なんてどうでもいいの? 私が虫だから? ゴキブリだから? 汚いから? おかしいな……今まで隆文お兄ちゃんは私に沢山構ってくれたのに……あの女がいると全然構ってくれない。私を見てくれない。それはどうして? 私が人間じゃないから? それじゃ……どうすればいいの? 私は人間にはなれない。一生虫。一生ゴキブリ。生まれがそうだから何も変わらない。どうすればどうすれば……あはは。そっか……私じゃダメなんだ。私は隆文お兄ちゃんの側にいられないんだ。人間じゃないから……人間って何? 神様……私……人間になりたかった…………】

花は夜空を見上げそう言った。まるで神様にお願いするかのように。しかし花は気づかなかった。今花の後ろに青く光るひし形の宝石が浮いているという事を…………

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