暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜優しき仮面をつけし破壊者〜
StrikerS編
96話:件の少女は意外とアクティブ
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いと言われたのには不満を覚えたが、理由が理由だ。これは諦めよう。
しかし提案された移動手段に、俺は更に不満を抱いた。なんと車で行くのだそうだ。
何故かって? いや、これは単純に好みの問題なんだがな。バイクの方が疾走感を味わえて俺は好きなんだ。車だとそう言う訳にはいかなくなるしな。だからあまり好きではない。
更に言えば、行先の聖王医療院にいるという聖王教会のシスター―――『シャッハ・ヌエラ』という人物がいるという事も、不機嫌の理由だ。
聖王教会とは仕事の関係上、色々お世話になったことがあるのだが……このシャッハというシスター、なんか初めて会った時から変な視線を向けていた。
何か気になる視線だった為、その人に聞いてみたのだが……
『模擬戦、お願いします!』
この一言だった。
これを聞いた瞬間は、もう目が点になったものだ。
取りあえずしょうがないから一本模擬戦をやったのだが…なんか余計に彼女の何かを刺激してしまったらしく、会う度に模擬戦の申し込みをされるようになったのだ。―――こいつはシグナムと同じく、戦闘狂(バトルジャンキー)のようだ。
ということで、俺は彼女のことが苦手だ。嫌いではないがな。
しかも彼女がいるとのことで、仲介役としてシグナムも来ることとなり、バイクでの移動はほぼ不可能。結局車でしかいけなくなった。
そしてその車だが、なのはもシグナムも俺も持っておらず、フェイトの車を借りることとなった。
男としては、女に車なんて借りるなど、ちょっとプライドが……なんていうか、抵抗感があって……
「ぶーすか言ってないで、しっかり前を見て運転しろ門寺。事故でも起こしたら大変だ」
「へいへい、分かってますよ〜」
「士君、真面目にやって」
「この状況で真面目にやれとか、よく言えるな。運転手が不機嫌だっていうのに」
とまぁその後も俺はローなテンションでハンドルを握りつつ、二人と共に聖王医療院へと向かった。
しかしその途中、先程話した女性―――シスター・シャッハが緊急連絡をしてきた。内容は件の少女が検査の合間に抜け出したとのこと。なんともまぁ、アクティブな女子(おなご)なこって。
そして聖王医療院に到着するとすぐに、建物からシャッハが出てきて、状況を俺達に説明してくれた。
「特別病棟とその周辺の封鎖と非難は済んでいます。今のところ飛行や転移、侵入者の反応は見つかっておりません」
「となると、外には出てないと……っていうか、非難するまでもないんじゃないんですか?」
「あの子にどんな潜在的な力があるのかわからないんですよ!? 他にも病人はたくさん
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