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遊戯王GX−音速の機械戦士−
―見えない地平―
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残っていない。……こちらも、先のターンに伏せられた伏せカードが二枚存在している。

「フッ……俺は《鎧黒竜−サイバー・ダーク・ドラゴン》をリリース!」

 ドローしたカードを見て、亮は一瞬微笑んだような気配を見せると、なんと切り札である《鎧黒竜−サイバー・ダーク・ドラゴン》をリリースしてしまう。しかし、遊矢はそれ自体に驚くことはない――もはやそのステータスでは、エクゾディオスに及ばないことは明白だったからだ。

 肝心なのは、それをリリースして亮が何をしてくるかだ。

「《サイバー・ドラゴン》をアドバンス召喚する!」

 ――モンスターをリリースする魔法カードの発動かと思いきや、亮が選んだ手段はまさかのアドバンス召喚。それも彼の主力モンスターである、《サイバー・ドラゴン》の遅すぎる登場だった。

「リバースカード、オープン! 《激流葬》!」

 しかし、その《サイバー・ドラゴン》が何をするよりも早く、一番最初に開帳した遊矢のリバースカード《激流葬》の効果が適応される。カードから流れた激流がフィールドを殲滅していき、遊矢のエクゾディオス以外のモンスターと、《サイバー・ドラゴン》を例外なく墓地に送る。《神縛りの塚》の効果により、レベル10モンスターである《究極封印神エクゾディオス》には、対象を取る効果と効果破壊耐性が付与されているため、フィールドにいたモンスターの中で唯一の無傷。

 遊矢がイグナイトモンスターたちを犠牲にしてまでも、素の《サイバー・ドラゴン》を破壊するためだけに《激流葬》を発動したのは、この状況を逆転できるコンボを警戒してのこと。

「……読まれていたか」

 亮のフィールドに伏せられた《DNA改造手術》に、エクストラデッキに眠る《キメラテック・フォートレス・ドラゴン》。その効果はフィールドの機械族モンスターを融合素材にする――という特異な融合モンスターであり、《DNA改造手術》により機械族を選択すれば、フィールドのモンスター全てを飲み込む最強の除去と化す。それは例え、《神縛りの塚》に守られたエクゾディオスだろうと防げるものではなく、そのコンボを持ってすればエクゾディオスの攻略も可能だった。

 ……だが、それを警戒した遊矢の《激流葬》により、エクゾディオス以外のモンスターは破壊されてしまう。《鎧黒竜−サイバー・ダーク・ドラゴン》を失い、《サイバー・ドラゴン》のアドバンス召喚により、召喚権を失うという最悪の結果に終わる。

「だが……俺にはまだ、『切り札』が残っている! 速攻魔法《サイバネティック・フュージョン・サポート》を発動!」

「まさか……!」

亮LP800→400

 亮が自身のライフの半分を対価に発動したその速攻魔法に、遊矢は驚愕に目を見開く。アカデミアにその名を轟かせた
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