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遊戯王GX−音速の機械戦士−
―見えない地平―
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は戦闘破壊を無効にする効果があるにもかかわらず、なぜ《バトルフェーダー》が破壊されてから発動したのか。

「ターン――」

 ――その答えは、遊矢がエンド宣言をしたのと同時に明らかになった。

「遊矢。お前のエンドフェイズ、俺は最後の伏せカード《裁きの天秤》を発動させてもらう……!」

 亮が最後のカードだというように、その発動されたカードが亮のフィールド……いや、手札も併せて発動された最後のカード。そして、そのカードはこの状況でこそ最大の力を発揮する……!

「《裁きの天秤》は、相手フィールドのカードが自分の手札とフィールドのカードより多い時のみ、発動出来るカード。その差分だけ、俺はカードをドローする!」

 ……本来デュエルを進行するにあたって、自分の手札とフィールドを合計しても、相手のフィールドのカードの枚数以下となることは稀な光景だ。それでも発動出来れば最強のドローソースとなることは変わらず、事実、亮はその発動に成功する。

「俺のフィールドにはカードが八枚……!」

「俺のフィールドは《裁きの天秤》が一枚のみ。よってその差分、七枚のカードをドローする!」

 さらに遊矢のデッキのウリである、ペンデュラム召喚からの大量展開と二枚のペンデュラムスケールにより、自ずと遊矢のフィールドの枚数は多くなる。ペンデュラムゾーンとモンスターゾーンにいる六体のイグナイトモンスター、守備表示のままの《スピリチューアル・ウィスパー》、伏せられた一枚のカード――そのフィールドの合計は八枚。

「ターン……エンド……」

「俺のターン、ドロー!」

 亮のフィールドは《裁きの天秤》のみだったため、この局面で脅威の七枚ドローを果たす。遊矢にはこれ以上何をすることも出来ず、ただ亮にターンを渡すことしか出来ない。

「俺は通常魔法《未来破壊》を発動! 手札の枚数だけ、俺はデッキの上からカードを墓地に送る!」

 ハンドレスから一転、通常のドローも併せて八枚の手札を得た亮の取った手段はまず、魔法カード《未来破壊》の発動。その効果は……自身の未来たるデッキそのもの、自らの手で破壊することだった。

「俺はデッキの上から手札の枚数分、七枚のカードを墓地に送る!」

「亮……!」

 これで今のターンだけで14枚のカードが亮のデッキから墓地に送られ、最初のドローや《竜の霊廟》なども併せれば、もはや亮のデッキに後はない。もちろん墓地肥やしが重要な戦術だということは、今更言うまでもないことではあるが、それが行き過ぎればただの自殺に過ぎない。

「地獄に近づかねば見えぬ地平がある……俺は《サイバー・ダーク・インパクト》を発動!」

 さらに発動される魔法カードとともに、破壊された筈の三体のサイバー・ダークがフィールドに
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