マブラヴ
1003話
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」
――大事なバイトですから――
「ほら、アクセル。五月ちゃんの話を聞いた? 大体、そう簡単に大学を退学する訳ないじゃない。ちょっとお金が必要だったからバイトさせて貰っているだけなのよ! ……あ、これ注文の肉まんと麻婆豆腐です」
そう告げ、テーブルの上へと料理を置いた神楽坂はビシリとこっちに指さしながら口を開く。
「あんまり人聞きの悪い事を言わないでよね!」
「分かった分かった。俺が悪かったよ。そう言えば中学の時も新聞配達をやっていたって話をあやかから聞いてたな。その関係か?」
太股の根元までスリットの入っているチャイナドレスを着た神楽坂は、その容姿のレベルの高さや出るところがしっかりと出て、締まるところはしっかりと締まっているという体型の関係もあって、かなり見応えのある姿をしている。
実際、客の中にも何人かがスリットから見えている神楽坂の白い太股に目が釘付けになっている者もいた。……女はその手の視線に鋭いと言うが、全く気が付いた様子がないのは神楽坂だからで納得してしまうな。
「学費とかの件はもう大体いいんだけど……ちょっと今度の休みに京都に旅行に行く事になってね。その旅費とかを稼いでおきたいのよ」
「……近衛の件か?」
「そ。まぁ、関西の方でも色々と微妙になっているみたいよ。その件をどうにかするって話だけど」
なるほど。確かに関西呪術協会の件を考えれば、一旦その辺をどうにかしておきたいと考えるのも悪くない話だろう。
特に近衛はシャドウミラーに所属するのも検討しているって話だし。
「ならいっそ、こっちからも人を出すか?」
「え? うーん……でも、どうだろ? 確かにそうしてくれれば色々と助かるんだろうけど……ごめん、私だけじゃ判断出来ないわ。後でこのかに聞いて見る」
「そうか。そうしてくれ。こっちからならいつでも人を出せるからな」
「……もしかして、アクセルが来るとか言わないでしょうね?」
俺の言葉にジト目でそう告げてくるが、それに対する俺の反応はそっと目を逸らすというものだった。
いや、だって現状シャドウミラーのメンバーの中で一番暇なのって俺だし。
「ちょっとぉ! 大体あんたが3年前京都に行った時、何が起きたのか忘れてないわよね!?」
がーっと告げてくる神楽坂だったが、それを止めたのは俺ではなく……
――アスナさん、お店で騒いでは駄目です――
ポンと神楽坂の肩に乗せられたのは、四葉の手だった。
軽く置かれた手であり、決して力が入っている訳ではない。にも関わらず、神楽坂はその動きをまるで魔法でも掛かったかのように一瞬にして止め、コクコクと頷く。
「わ、分かってるわよ。五月ちゃん。その、ほら。やっぱりこう……ね?」
――分かればいいんですよ――
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