次なる一手
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「フゥゥ〜…………これで……おあいこ」
やっぱり感情を抑えきれないかとぎれとぎれに言葉を紡ぎ、右手で彼らを指さすと、もう用が無いからか、グラトニーはこの場から消えていってしまった。
呆けてしまうレッドとブルーではあったが、この位で済ませてくれたことに感謝すべきかと、テイルレッドは目線で訴えかけ、テイルブルーも含まれた感情を読み取り頷く。
そもそも向こうは猛風込みとはいえ力付くで落としたにもかかわらず、此方へは寸止めで済ませてくれたのだ。
エレメリアンを食べる事が出来なかったことと、ブルーが理不尽な戦闘を勃発させた事で、怒りのままに攻撃をぶつけていても可笑しくは無かったのに。
「感情のままに動くかと思いきや、ちゃんと考えてくれていたりもするし……なんだか分からない奴だよな」
「もしかするとあっちにも “支え”がいるのかもね。現にさっき、グラトニー自身はぶつける気満々だったみたいだけど、連絡あったのか直前にちょっと驚いた顔になったし」
「……そんなの見えてたのかよ……」
相変わらずなテイルブルーの身体能力、及び感覚の鋭さにテイルレッドも思わず頭が下がる。
兎も角戦闘は終了。未だ居るギャラリーの方へと視線を向けてから、二人は帰路へと突く事にした。
「ぐすん……私を忘れないで下さいましぃ……」
「「あ」」
すっかり蚊帳の外であった、テイルイエローの存在を思い出してから。
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