次なる一手
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とはかなわない。
ちなみにその偽乳と思われた部位だが、胸部装甲下はどうも不思議空間になっていたらしく、普通にちゃんとしたおっぱいはあり、打ちひしがれる心情を現しているのか、しっかり肉感を持って揺れている。
テイルイエローが信じられない事実に地面に膝をつくと同時、テイルブルーもまた信じられない事実(?)に膝をついて泣いていた。
「ううっ……ううああぁ……」
なけなしの気力を振り絞って放たれた、残弾量がトップな『ヴォルテックブラスター』の……やっぱり変わらぬコルク弾。
明らかにあらぬ方へと軌道が逸れていた攻撃へむけ、アルティロイドは横っ跳びでわざと当たる。
「モ、モケ〜ェ! ……モケッ」
うわぁやられた〜……そう言いたげな所作と共に、自分でゴロゴロ転がって、一体目のアルティロイドは動かなくなる。
そこから意図を理解した他二体も続き、パタリと倒れてピクピク痙攣し、力尽きたように動きを止める。
それはもう戦いなどではなく、休日にヒーローごっこをする “父と息子” のやり取りに相違なかった。
何故だか見ているだけの第三者まで、目頭が熱くなってしまう。
「敵にまで情けを……私はっ……ううっ」
「イエロー……」
ガックリ膝をつき前を見られないイエローに、もう打つ手は無く、立ち上がる気力も無い。
レッドも、かける言葉が無く、ただ寄り添うことしかできない。
……此処でまたもや空気を読まなかったのが、別に名前を呼んでもいい『例のあの人』だった。
「もういい……もういいわ……乳に裏切られ続けたこの思い―――お前で晴らさせてもらうからああああああぁぁぁぁぁぁっ!!」
「ぬおっ! い、いきなり来たか!?」
グラトニーの一件で唐突なバトルは既に対応済みか、ブルーの『ウェイブランス』による刺突を、蹄を打ち鳴らすステップで避けていく。
頭狙いを角で流しながらダッキング、胸部狙いを半身にしてバックステップ、突き出した格好のままいきなり横に二回薙がれ、一撃をくらうもバック宙を行い着地する。
もう一度やりを突きだしたブルーに近づき一撃を打ち込もうとするが、もうやりで戦うのは性に合わないと思ったか、スナップを利かせて槍を軽く投げ、左ソバットを横っぱらに打ち込んだ。
さらなる追撃の為に脚へと力を込め……瞬間真横に跳ぶ。
飛来してきた風纏う弾丸に、ブルギルディは声も上げられず後ろへ吹き飛んだ。
その正体は……グラトニーだ。
一応ブルーを避けるように飛び込んだらしいが、彼女もこれまでの行動を見て、素直に突っ立って居られる心境には至れなかったのだろう。
「……我慢した、だから食べるの自分」
「グラ
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