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寄生捕喰者とツインテール
次なる一手
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 何故か敵の面目を保つべく、コンマ数秒の時間も悩まず、アルティロイド達はヒョコヒョコ動いて、さも自分達は見切って避けましたー……といった雰囲気を作っている。

 その様子を見たレッドは、何を幻視したか少しづつゲンナリし始めてきていた。


 両肩に装備されたバルカン砲は、音こそ物々しいだけで、勢いの無いポップコーンのごとき弾丸しか射出されない。

 脚に用意された電撃性の爆破弾は、特に何を破壊するでもなく己が木端微塵と消える。

 腰あたりから放たれる大きなミサイルは、蝶々でも跳んでいるのかあっちへ行きこっちへ行き、地面に命中するも焦げ跡一つ残せずに消える。

 膝あたりから放たれるはスタンガンか、近づいて膝蹴りを入れるも、型がなっていない上に静電気ぐらいしか走らず、結果ダメージはゼロに等しい。
 脚先のネイルガンも同様。

 背中あたりから放たれる刃のような特殊弾は、幼稚園児の落書きと変わらぬ手抜きな造形で、勿論何を斬るでもなく霧散し虚空へと消えた。


 もう本当に情けなくなってきたか、アルティロイド達はせめて、彼女の放つ攻撃に一つの撃ち洩らしも無いよう、全力で動き回って出来るだけ受け止めている。

 敵ながらの優しさ、思わずレッドの目にも涙が出てきてしまう。……ブルーは何かを期待しているようにイエローの胸部を見続けている。

 グラトニーは、行く末だけは見守らんとしたか、珍しく動かずに黙っていた。


「まだっ……ぐすっ……まだですわああっ!!」


 哀れになる程の悲惨さを、顔に浮かべて放つその姿にヒーローの勇ましさは無く、どちらかと言うともう手段が無い、敵方のやけくそな行動に近い。

 それでもと行われた次の攻撃は……何とも、おっかなびっくり―――胸の装甲がパカッと開いて、中からミサイルが数撃放たれたのだ。
 どこぞの女性型ロボット丸パクリなその武装も例にもれず、いっそ飛んでいるのが不思議な遅さで電柱にぶつかり、ペチッという大凡ミサイルは起こさない音を立てる。


 この現象に一番反応したのは、やはりか意外か愛香―――現・テイルブルーだった。


「見た! 見たレッド!? 偽乳よ! 偽乳!! アハハハ! やっぱり偽乳!!」

「……不憫」
「充分解ってるから……言わないでやってくれ、グラトニー……」
「……かなり、不憫」


 しつこく指さして何度も振り向き、仲間であろうと気に入らない部位を詰るそれは、逆にテイルブルーへ抱いていた不憫な思いをより増加させる、燃料のような役割しか果たさなかった。

 テイルレッドが何とか弁解するも、グラトニーは斜め下を向いてテイルブルーの方を見ようとはせず、辛うじて見える彼女の目に浮かぶ『哀れ』の文字を、最早消すこ
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