次なる一手
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というものだ!!」
トゥアールが通信越しに、こっそり小さく『第四の』と付け加えていた事に、総二―――現・テイルレッドは微妙な表情を作り出す。
確かに、もう青年の事の方が記憶に残ってしまい、若干ながら影の薄いドラグギルディとのやり取りの際、トゥアールも含めてツインテイルズだと彼は言った。
それでもアルティメギル、及び世間から見れば出た順であるし、トゥアールはサポートなので第○○のツインテイルズに数えられるかどうかは、正直ぎりぎりのラインである為、会長の言い分が間違っているかと言えばそうでもないのが本当の所。
トゥアール本人としては譲れないかもしれないが、ここは涙を呑んで第四に甘んじて頂きたい。
……加入者が現れ戦闘員が増えるたびに、今回と同じような事が再び起こるとしても。
「テイルイエロー、その名しかと聞かせてもらった!」
咳払いをひとつかましてから、恐らくグラトニーには力付くで妨害されたであろう、前口上を口にし始める。
「我の名はブルギルディ! 隊長に魅せられ貧乳を求める者! ……世には乳を大きくすることを望む者が多いこと……何故分からないのか! 貧乳こそ思考にして人体の黄金比を引き出すというのに! 貧乳こそ始まりにして終りの乳だと言うのに!」
「中々いいこと言うじゃない? ……でも乳にこだわるなら倒さないといけないわね」
そこで脈絡無くいきなり『ポップコーン』が止まり、グラトニーが無表情に近くとも、確かに浮かぶ呆れの色を持って、テイルブルーを見ていた。
その視線に、テイルレッドは身内の好だからか庇うように、止めてくれとハンドジェスチャーで訴えかける。
その試みが失敗しそうでも。
「新たな戦士よ、このブルギルディへと存分にかかってくるがよい!! まずは小手調べだ……アルティロイド!!」
「「「「「モケーーーーッ!!」」」」」
ようやく疑似ポップコーン祭りから解放された戦闘員達が、足元が覚束ないながらも腕を高々に掲げ、鬨の声を絞り出す。
テイルイエローも不敵に笑ってそれに応え、出撃前にトゥアールから簡単ながら説明を受けていた武装の展開方法を実行すべく……リボン状パーツに触れ、強く念じる。
瞬間、黄金色の雷が迸り、彼女の手にはパーソナルカラーであるイエローに塗られた、通常サイズの拳銃よりも大きい、未来的なピストルが姿を現した。
「これぞ私の相棒―――雷の銃、『ヴォルティックブラスター』!」
「遠距離武器の使い手だと……三人目にして、とうとう現れたか!」
「今まで人々に悪行を働いてきた罪、償って頂きますわ。この銃撃をしかと身に刻み見なさい……さあ!くらい遊ばせ!!」
「「「モ、モケェッ!?」」」
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