暁 〜小説投稿サイト〜
流星のロックマン STARDUST BEGINS
精神の奥底
44 赤き断罪者
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system/text_ctrl
./root/security/system/gui_ctrl
^C

# ./root/security/gui_ctrl
Starting GUI console…


CUIによるテキストベースの端末コンソールからGUIによる視覚的なコンソールを呼び出す。
CUIでは見えない景色がそこにはある。
防犯カメラ映像やシステムの状態が一目瞭然だ。
笹塚は急いで階段付近の映像に切り替える。

「いた!」

最新鋭の設備が導入されたWAXAの防犯システムであれば、ドアのロックやエレベーターの操作などを統括することができる。
防犯カメラも微細な相違を識別する顔認証の機能にも適合するレベルの高画質なものが使われており、シドウの顔がはっきりと見える。
本来ならセキュリティは非常に固く外部から侵入することはほぼ不可能なシステムだが、ネットワークの内側ならば多少なりともセキュリティは手薄だ。
その弱点が仇となってしまっていた。

「暁さん、そこが地下一階です。まっすぐ行って1つ目の角を右、次の角を左に」
『了解!追手は!?』
「2名ずつ2階と1階を捜索、今階段で地下に向かっているのは3人です。気をつけて下さい」

笹塚は各階の防犯カメラ映像はウィンドウで同時に表示して並べる。
その映像からするに恐らくシドウの逃げ足が速過ぎたのだろう。
見失ってしまったらしく、隊員たちは数チームに分かれて捜索をしている。
それもそのはずで、シドウは階段をほぼ飛び降りるような速度で下り、廊下を短距離走さながらに走り抜けていった。
前もってシドウが逃げると決め込んでいた以上、急に逃げられて追いかける方は心構えができていなかった人間が遅れを取るのは当然だ。
まして木場の強引過ぎるやり方を見ていれば、相手は抵抗する暇もないと何処か安心していたのだ。
笹塚は防犯コンソールから1階の休憩所のコマンドを呼び出す。

「頼む、ちゃんと引っ掛かってくれよ…」

藁にもすがる思いでEnterキーを叩く。
すると映像中の隊員たちは何かに反応したように移動を始めた。
今、笹塚が操作したのは火災報知機のアラートだ。
この研究室の階までは響いていないが、下の階では鼓膜が破れる程の轟音が響き渡っている。
それは耳を塞ぐ隊員が数名確認できる映像から察することができた。

「よっし!!」

『おい!笹塚!!』

笹塚が思惑通りにいってガッツポーズが決めた瞬間、今度は笹塚の鼓膜が破れそうなくらいのシドウの声が耳の中に響いた。
映像でシドウの場所を地下1階から探し出し、中央のメインウィンドウに出力する。

「なんすか!?あぁ…耳痛ぇ…」
『第一倉庫の前に到着したが、ロックアウトされた状態で中に入れな
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