5部分:第五章
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深刻な顔で言い合うようになっていた。
「あの男を倒さないとどうしようもない」
「しかし。どうやって倒す?」
言葉を出し合う顔はさらに深刻さを増してきていた。
「あれだけの男を。どうやって」
「剣も槍も効かん」
それはもう先に一掃されてしまったことでわかっている。その屍達を見てもそれはわかる。
「それでどうやって」
「弓か?」
一人が言った。
「ここは弓しかないぞ」
「弓か」
「そうだ、弓だ」
彼は言うのだった。
「弓で射るしかない。何があってもな」
「それではだ。弓で狙うか」
「しかし一発や二発では倒せんぞ」
このこともわかるのだった。
「あの典偉は。一発や二発ではな」
「それどころかあの戟で弾かれてしまうぞ」
今も彼が持っているその二本の戟を見て言うのだった。今も二本の戟は闇夜の門の前において白い輝きを見せていたのであった。血塗られながらも。
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