リサーナ
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シャルルの言葉にエクシードたちの後ろの方からも賛同する声が聞こえる。セシリーたちの知り合いか?
「けどよぉ・・・帰れと言われてもねぇ」
エクシードの一人がそう言う。確かに、帰り方なんてあるのかな?
「まだきちんと説明してませんでしたな」
「これは6年前の話になります」
すると、二人の老いたエクシードが話を始める。
「シャゴットには未来が見える力があるのは、もうお話ししましたよね?」
そういえばそんなこと言ってたような・・・あの場にいなかったナツさんたちは知らないだろうけど。
「ある日、シャゴットは地に堕ちるエクスタリアを見たのです。今思えば、エドラスの魔力枯渇による自然落下だったのじゃが・・・
当時は原因を人間の仕業と思っていた。人間と戦争しても勝てないことは分かっておった。
ワシらは会議の末、100人の子供をエドラスから逃がす計画を立てたのです」
「逃がすだと!?」
眼鏡をかけた老いたエクシードの言葉に驚く白いエクシード。
「その計画は、エクスタリアの民にも内密に行われました・・・表向きは異世界の怪物、滅竜魔導士を倒すための作戦だということにしました。
もちろん、滅竜魔導士に恨みがあった訳ではありません」
「わかってます。そういう設定が必要だったってことですよね」
長老の言葉に、ウェンディがそう返す。
「それに、本当のことを言ったら、きっとパニックになっていたと思うわ」
「だな」
ルーシィさんとグレイさんも納得する。
「人間のアニマを借り、私たちの作戦は成功しました。しかし・・・たった一つだけ計算外のことが起きたのです。それはシャルル、あなたの力」
「!?」
「あなたには、私と同じような“予言”の力があったのです」
「え?」
シャゴットの言葉にシャルルは驚く。
「しかし、それは無意識に発動しているようで、あなたの記憶を混乱させたのです。避難させたエクシードのうち・・・あなた一人だけが。
おそらく、エドラスの断片的な未来をよげんしてしまった。そして、それを“使命”だと勘違いしてしまったのです」
なるほどなぁ・・・だからシャルルの勘ってけっこう当たるのかな?無意識に未来を予言してるから。
「そんな・・・」
「じゃあオイラたちは・・・」
「もともとそんな使命はなかったのですよ。本当に不運に不運が重なり、あなたは自分の“ありもしない使命”を作り出してしまった」
それを聞いて、シャルルは呆然と立ち尽くす。もしかして、城の坑道のことも予言なのかな?いや、そうとしか考えられないか。
「ぼきゅたちは君が自分の力を知らないのをいいことに、さもぼきゅたちが操ってるように言ってみたんだ・・・
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