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リリなのinボクらの太陽サーガ
試練
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同じ顔、同じ姿、しかも敵対している者と瓜二つの存在が自分達を助けたのだから。

「おまえは……私だと!? まさか元となった存在が現世に蘇ったのか……!? いや、そんな事はあり得ない! おまえは一体何なのだ!?」

「混乱して当然だろうね、それも仕方ない。だけど“私”、君の手はこれ以上汚してはいけないんだ。同じ存在だからわかるよ……君は……以前の私だもの」

「おまえは……何を言っているんだ……?」

「兄様と出会うまで、私は君だった。何も変えられない自分に絶望していた、闇の書の暴走が止められない事実に絶望していた、主の命を奪ってしまう運命に絶望していた。人の……世界の可能性、その全てを諦めていた」

「何を言っているんだ、と訊いている!」

理解を放棄した“私”の放つ右ストレート、それに私は左ストレートをぶつけて相殺する。貫手、唐割り、弾き、同じ徒手空拳をぶつけ合い、肉がぶつかる音を立てながら私は“私”と相対していく。

「だけど出会ってしまった。私に人の可能性を教え……闇を纏いながらもヒトを信じ続ける彼に。未来を築く者達を守ろうとして、呪いまで引き受けた暗黒少年に!」

「戦って分かった……おまえは私だ。何もかもが全て同じだ。なのにどうして、おまえは絶望していない! なぜ!? なぜおまえは光を取り戻している!?」

「兄様に教わったんだ、諦めたら本当に何も無くなってしまうと。運命も、希望も、未来も、そして明日も! だから“私”にも知ってもらいたい。君はまだ、戻れる!!」

「なら教えてくれ……! 私は……戻れるなら私はどうしたら、どうすれば良かったんだぁあああああ!!!!」

怒りのままに“私”はブラッディダガーを多数展開し、解き放つ。これを始めとした多くの魔法は私の記憶領域から失われてしまっているが、主はやての友人やエレンの協力で覚え直した魔法で十分代用は出来る。
そのためこちらはアクセルシューターでブラッディダガーを相殺、私達の間で衝突による爆煙が巻き上がる。

「ディバインバスター・エクステンション!」

「プラズマ―――スマッシャー!」

その直後、私の下方の位置から桜色の砲撃と黄色の砲弾が飛来、“私”の方へ襲撃した。バインドを解除した事で下にいた二人が砲撃を放ったのだろう。

「何だかよくわからないけど、彼女を止めるのなら私達も協力する!」

「私も闇の書さんとお話したい。そっくりさんのあなたも何か事情があるみたいだけど、手伝うね!」

「……世界が異なろうと、君達は……変わらないのだな」

ある意味親しみのある面子……その二人が味方に付いてくれた。正直に言うと“試練”にはあまり関係ない二人なのだが、それでも多少は心強くなる。そしてこの“試練”で何をすればいいのか、私はもう
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