アインクラッド編〜頂に立つ存在〜
閑話 咎を背負う者
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る。
何十合打ち合い、PoHの下段からの切り上げを防いだとき信じたくないことが起こった。PoHの大型のダガーがルナの愛刀の刀身を折ったのだ。砕けた刀身が宙を舞い、地面に突き刺さるとポリゴン片になって消えてしまう。それに呼応するように持っていた刀身が折れた刀の方もポリゴン片となって消えていく。
「っ!?」
信じられないものを見たルナは驚きで目を見開き硬直してしまう。それが決定的な隙となってしまうほどに。その隙をPoHが見逃すとは考えられない。嘲笑うかのごとき笑みを浮かべ、今度は上段から袈裟切りを放とうと構え、振り下す。反射的に目を瞑るルナ。そんなルナを見てPoHは笑みを一層濃くした。
・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・
・・・・・・
・・・
しかし、ルナが思っているほどの衝撃が来ることはなかった。恐る恐る目を開けてみると、そこには意外な人物がいた。
「・・・・・ずいぶん派手にやってんなぁ」
そう言葉を漏らしたのは、PoHの背後に立ち、袈裟切りを放とうとしていた腕をつかんでいたソレイユだった。いつ来たのか、どうしてここがわかったのか、なんでここにいるのかなど疑問は絶えないルナは一言だけもらすことしかできなかった。
「・・・ど、どうして・・・?」
「その『どうして』っていうのは、『どうしてここにいるのか』ということでいいのか?・・・それは内緒ってことでよろしく」
ルナの言葉に反応しておちゃらけた様に返すソレイユ。しかし、依然としてPoHの腕を握りっぱなしである。ソレイユがルナの問いに答え終わると、今度はPoHが苦虫を噛み潰したかのような表情で口を開いた。
「・・・剣・・・聖・・・っ!!」
「よう、PoH。久しぶりだな」
そういって、握っていた腕を自分の方に思いっきり引っ張る。いきなりのことだったが、何とか体勢を崩されずにこらえたが、次の瞬間には思いっきり蹴りとばされて放物線を描く様に宙を舞っていた。それを見ていたルナはなぜそんなことが起こったのかわからなかった。思いっきり蹴り飛ばしたからと言ってそんな簡単に人が放物線を描くほど宙を舞うだろうか。そんな疑問が尽きない。それが表情に出ていたのか、PoHを蹴り飛ばしたソレイユは足を戻しながらルナに向かって説明し始めた。
「なんであんなに吹っ飛んだのかわからないっていいたそうだな。簡単に言えば、ただ蹴り飛ばしただけじゃなくて、あの時には力学的な力が働いていたんだよ」
「・・・力学的な力?」
「ああ。いいか、おれが自分の方へPoHを引っ張った時に発生した力をAとしよう。しかし、あの時PoHはそうはさせまいと、このAに対して逆の力を加えることで体勢を崩されることを防ぎ、その場にとどまった。その時発生した
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